編集部からのお知らせ
「ZDNet Japan Summit」参加登録受付中! 
新着記事集:「負荷分散」

SREの現場に必要なのは“雑食性”--ITインフラの信頼性を高める技術者とは - (page 3)

藤本和彦 (編集部)

2018-03-01 07:00

少数精鋭でサービスの急成長に対応

 クラウド会計ソフトのfreeeは、2017年4月時点でおよそ80万の事業所が利用するサービスに急成長。創業期からの急速な事業の拡大に伴い、ごく少人数のインフラ技術者だけで運用を回していくためには工夫が必要だった。そのような中で、自然にSREのような考え方を持つようになったという。

 同社がSREチームを設立したのは2017年1月。サービス信頼性に対する責任の所在を明確にする狙いがあった。ITインフラをソフトウェアのように扱えるようになった点も大きい。「Amazon Web Services(AWS)をはじめとするクラウドプラットフォームによって、さまざままなものがプログラマブルになった。繰り返しの作業を自動化し、可能な限り手作業をなくしたい」とプロダクト基盤本部長 浅羽義之氏は話す。

 現在、freeeでは、AWSのマネージドサービスを活用して、監視するポイントを根本から減らしているという。また、障害が起きることを前提にインフラを設計し、単一障害点を作り出さないようにしたり、リトライ処理を前提としたコードを書くようにしたりしている。

freeeのSREチーム
左からプロダクト基盤本部 SREチームの九岡佑介氏、プロダクト基盤本部長の浅羽義之氏、SREチームの坂井学氏

 「人やお金に関わる情報漏えいは絶対に起こしてはならない」(浅羽氏)とセキュリティ対策には特に慎重な姿勢を見せる。従来は手動で脆弱性に対応していたが、管理対象が多いと時間がかかっていた。セキュリティパッチの適用など、煩雑で時間のかかる繰り返し作業を完全に自動化し、処理を並列化することで時間を短縮。本番環境に迅速にパッチを適用できるようにした。

 また、サービス妨害(DoS)攻撃やリスト型攻撃を自動的に遮断する仕組みも構築した。深夜や早朝など手薄な時間帯でも、余裕を持って調査できるようになったという。「アイデア次第でセキュリティ強化も自動化できる」と浅羽氏は話す。

 SREの現場で必要なスキルやマインドについては、プログラミングができること、コードが書けることに加えて、フルスタックの能力が求められるとする。何でもやりたい、新しいことに挑戦したい、変化を怖がらないなど、「雑食系」(浅羽氏)が向いているという。

 また、決して無鉄砲なわけではなく、リスクを抑えた上で攻められる、ある程度の失敗経験も必要だとした。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

特集

CIO

モバイル

セキュリティ

スペシャル

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. クラウドコンピューティング

    Google Cloudセキュリティ基盤ガイド、設計から運用までのポイントを網羅

  2. セキュリティ

    仮想化・自動化を活用して次世代データセンターを構築したJR東日本情報システム

  3. ビジネスアプリケーション

    スモールスタート思考で業務を改善! 「社内DX」推進のためのキホンを知る

  4. セキュリティ

    Emotetへの感染を導く攻撃メールが多数報告!侵入を前提に対応するEDRの導入が有力な解決策に

  5. セキュリティ

    偽装ウイルスを見抜けず水際対策の重要性を痛感!竹中工務店が実施した2万台のPCを守る方法とは

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNet Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]