「〇〇さん、おはようございます!いつも弊社のエンジニア○○がお世話になり、ありがとうございます。」
「先日はお取引ありがとうございます。別プロジェクトの件で、エンジニアの相談がありますので、またお時間をください。」
今回も、業界特有の会話から始まりました。回を重ねるごとに参加人数は増えており、約50席ほどの会議室では、すでに満席状態になってきました。そんな中で分科会の朝を迎えます。
今回の議題は、今年に入りさらに人材不足傾向が強くなっており、外国籍エンジニアの方々の力を借りてプロジェクトを行うことが多くなってきている。「外国籍エンジニアを扱う際の注意点」といった話題や、IT投資は東京オリンピック以降に減るかもしれないといった話が多く、システムエンジニアリングサービス(SES)は今後どうなるのか、とメンバーからの意見があった。そこで「SESの将来について」の2つを議題としました。
外国籍エンジニアを扱う際の注意点など
「VISAはいつごろ、どの種類をどのように取得したら法的に問題ないのか?」「雇用保険などは外国籍であっても加入しなければいけないのか」といった声がありますが、実際はどうでしょう。グループでディスカッションを実施しました。
雇用する際に、どのようにしたらいいのかという話が挙がっていました。
まずは、3カ月の短期VISAを取る(2週間ほどで対応が可能)
→理由は、長期VISAは1か月かかるため(1年、3年、5年と定められている)
→国別でVISAの発行期間が違うという深堀りもありました
→必ず正社員として雇用すること
→滞在実績があるかを確認する
→永住権については、日本に10年以上滞在することが条件である
雇用する際、住居まで面倒をみるのかという議論もあり、基本的には企業側で探してあげないと、現在の賃貸契約ではなかなか締結に至らないケースも多くあるという意見がありました。
一方で文化的な内容もあるのではとメンバーから話があり、やはり東南アジアや南米の方々は宗教的なお祈りなどの習慣は欠かせなく、業務時間でもケアする必要があるという意見もありました。基本的には差別的な扱いもなく、人材不足を補うために多少の業務中断も仕方がないのかもしれません。
中には、その国の教育状況などが表れているのか、多少時間にルーズな方もいるという声もありました。
開発品質部分の話題もあります。オフショア開発などで、日本での開発と同じ品質は望めないといった本音も出てきます。日本との価値観の違い、言われた通りに開発すればOKという考え方も多いという話もありました。
最後に、外国籍エンジニアを実際の業務に入ってもらう際の注意点として、(当たり前ですが…)就労VISAは必須であるため、VISAの承認がされているかあえて確認する必要があります。
またトラブルを避けるため、あらかじめ業務内容や条件を明示化して分かりやすく伝えておくことも必要との意見もありました。(業務詳細・時間規則・条件など)
実際の業務では、高稼働であったとしても、外国籍の方は一生懸命対応している方が多いとの意見が出ていました。今後IT業界での人材不足に応えるためには、外国籍エンジニアの必要性も増えていくのではないでしょうか。