国内で2000社以上が導入していると言われるSAP ERP 6.0やBusiness Suite 7におけるメインストリームのサポートが2025年に終了する。元々の期限は2020年だったが、その導入件数の多さからSAPが2014年に期限を延長した経緯があるだけに、恐らく2025年の期限が再度延長される可能性は低いだろう。
SAPの最新のERPは、S4/HANAに代表されるインメモリ技術を駆使した高速・大容量データの活用に優れ、国内でもその特徴を生かした新たな環境としてオンプレミスではなく、クラウドを選択した移行プロジェクトが進んでいる。
また、従来のERPパッケージからSaaSによるERPサービスに切り替える動きも広まりつつある。調査会社のITRによれば、2016年時点では約8割がERPパッケージを採用しているが、クラウドERPの急速な拡大が見込まれ、金額ベースでは前年度比44%増と記録した。
ERPの導入や移行に何年もかかる状況を鑑みれば、「2025年」というタイミングまでの時間的な余裕はあまりないと言えるだろう。ERPの「2025年問題」においてヒントになる記事を集めた。