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ガートナー「AIがビジネスの成否を分ける」--なぜITがAIを学ぶのか

末岡洋子

2018-05-15 07:30

 機械学習、深層学習などの人工知能に分類される技術がブームだ。「デジタル世界で成功するためにITリーダーはAIを習得しなければならない」というのはGartnerのリサーチディレクター、Chirag Dekate氏、ITが人工知能(AI)を理解しているかどうかが企業の業績を大きく左右するという。

 Dekate氏はガートナー ジャパンが4月末に都内で開催した「ガートナー ITインフラストラクチャ、オペレーション・マネジメント&データセンター サミット 2018」で、AI時代に向けたデータセンター戦略について、なぜITがAIを理解する必要があるのか、IT担当がAIでやるべきことを助言した。

 Gartnerのハイプサイクルで機械学習、深層学習、コグニティブコンピューティングなどは現在「ハイプ期」にある。実際、Dekate氏によると「”AI”はGartner.comで最もよく検索されているキーワード」だという。エンドユーザーは機械学習や深層学習に対して過度な期待を持っており、現実の結果と異なる。だからこそ、「ITリーダーは深層学習、機械学習について知見を深めるべき」とDekate氏、「これは事業部に外注できない。ITリーダーがAI技術への深い理解を持つことで、事業部との連携がうまくいくし、ベンダーとのネゴシエーション力も上がる」と続ける。


機械学習、深層学習はハイプ期の真っ只中にある。

 Gartnerでは「2020年までにAI適用に失敗した組織の30%が、運用・財務面で立ちいかなくなる」という予想を立てている。

 AIはまだ早期段階にある。Gartnerが2017年末から2018年1月にかけて3000人の最高情報責任者(CIO)に行った調査では、「AIに投資済み、配備済み」と回答した人はわずか4%。残る96%のうち49%が「計画なし」となる。


AIの計画を聞いたところ、(関心なし(14%)と行動計画なし(35%)を合わせた)49%が「AIに計画なし」と回答した。

 AIを進めている4%の企業は、GE、Siemensなどの製造業、ヘルスケア、Bank of Americaなどの金融、Amazonに代表される小売、自動運転が進む輸送、安全保障での活用が目立つという政府など、あらゆる業界に渡るという。「あらゆる業界がAIにより破壊的な影響を受ける」とDekate氏は告げる。

 AIがIT(インフラストラクチャとオペレーション:I&O)に与える影響は何か? その前にDekate氏はAI取り組みの障害となっている要因を5つ挙げた。1)スキルセット不足、2)インフラの拡張性、3)管理の複雑さ、4)要求の増加、5)緊縮するIT予算、だ。

 機械学習ではデータの収集、モデルのトレーニング、トレーニングしたモデルの本番環境での利用、モデルからのフィードバックを戻して精度を上げていくことになる。精度が落ちれば再度データに戻ることになる。「これまでのIT組織はこのような煩雑さ、複雑さを扱ってこなかった。機械学習には新しいI&O視点が必要」とDekate氏はいう。

 機械学習と深層学習ではユースケースが大きく異なる点も説明した。サポートベクターマシン(SVM)、ディシジョンツリー、ランダムフォレスト、2層ニューラルネットワークなどの機械学習のアルゴリズムは、学校で学習できるものと同じであり、必要なデータはそれほど大きくなくていいし、計算能力も比較的小さくていいという。つまり、「機械学習にあたって複雑なハードウェアを調達する必要はなく、既存のものを使ってスタートできる」とDekate氏。SAPなどのベンダーは機械学習モジュールを提供しており、既存のスタックで始められると続ける。

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