前回は、マーケティングオートメーション(Marketing Automation:MA)ツールの日本市場における現状と、導入のメリットについて解説しました。今回は、MAツールの活用の流れを説明します。しかしその前に、企業がMAツールを使って解決したい課題について考えてみましょう。
その課題設定、本当に正しいですか?
MAツールの導入を検討しているとき、何らかの解決したい課題が頭の中にあるでしょう。マーケティング担当者であれば「BtoB企業でオウンドメディアを運用しているので、アクセスをもっと増やしたい」、営業担当者であれば「イベントなどで獲得した名刺情報が放置されているので、デジタル化して営業リストとして活用したい」などです。
しかし、ちょっと待ってください。この課題設定は、そもそも本当に正しいのでしょうか?
オウンドメディアのアクセスを増やしたいということは、KPI(重要評価指標)をページビュー(PV)や訪問者数(UU)に設定していませんか? 本来ならば、BtoB企業のオウンドメディアは、とにかくコンテンツを見る人を増やせばよいというわけではありません。将来的に顧客になる可能性が高い、潜在顧客や見込顧客がアクセスしてこなければ意味がありません。
イベントで名刺を集めたものの、放置されているその情報は本当に今でも「生きたリード情報」でしょうか? 数年前の名刺だったり、ビジネス環境の変化でその会社の課題が変わったりしているかもしれませんし、そもそも本人が異動や退職してしまっている可能性もあります。その放置されていた名刺をデジタル化してリード情報に復活させれば、営業先が増えると単純に考えることは困難です。
冒頭からこのような話をしてしまいましたが、自社の課題に対する思い込みが強いがために、本当の課題を見誤ったままMAツールを導入すると、間違った施策に進んでしまうため注意が必要です。そこで、MAツールを導入したら各フェーズでやるべきことを押さえて、自社の課題がどこにあるのか、何を効率化したいのか、何の効果を最大化したいのかを改めて考えてみてください。
「やるべきこと」を定義して、MAツールを組み込む
前回も説明したように、マーケティングフェーズから営業フェーズを経て、顧客化するまでの「やるべきこと」を定義する必要があります。基本的な例として図で表現すると以下のようになります。
マーケティングフェーズから営業フェーズまでの定義
それぞれのステージにおいて、どのようなMAツールの活用が考えられるか。上記の図をイメージしながら見ていきましょう。