新規もしくは既存のITシステムの構築や利用において、もはやクラウドを検討しない企業は皆無に等しいといえる状況だろう。オンプレミスからプライベートクラウドやパブリッククラウドへといった変化はもとより、さまざまなクラウド環境を同時に利用していくハイブリッドクラウドすらも身近に当たり前となりつつある。
企業のITシステムにとってクラウドが欠かせない存在となったのは、自社でIT資産を持たないことによる“身軽さ”こそが最大のメリットである。身軽であれば、すぐにビジネスで必要なITシステムを調達できるし、環境の変化に合わせて柔軟に利用スタイルを変えたりできる。クラウド黎明期に注目されたコスト削減が「守りのIT」だとすれば、現在の企業に求められる変革やスピード、柔軟性は「攻めのIT」であり、まさしくクラウドの価値が生きる利用シーンだ。
これからの企業は、クラウドで「攻めのIT」と「守りのIT」の両方を実現しなければならなくなっていく。「本格的なクラウド化はこれからだが……」という企業も多いが、既に体現している企業はどのような経験を積み、クラウドによる攻めと守りのIT活用を成し遂げているのだろうか。
ZDNet JapanとTechRepublic Japanが協力して9月25日に開催するセミナー「クラウド化は企業改革の初手-なぜ『クラウドへの移行』が必要なのか」では、ウシオ電機 IT戦略部門長の須山正隆氏を招き、SAPシステムをクラウド化した同社の攻めと守りのIT活用の現状を紹介する。