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トーバルズ氏はLinuxコミュニティの「行動規範」に関する議論をどうとらえているのか

Steven J. Vaughan-Nichols (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2018-10-05 06:30

 Linuxコミュニティに持ち込まれた「行動規範」(Code of Conduct)について、さまざまな意見が交わされている。ポリティカルコレクトネスを嫌う開発者が離れてしまい、Linuxは破壊されるという者もいれば、Linuxはこれからも口汚い嫌な人間の溜まり場であり続けると考えている者もいる。Linuxの生みの親であるLinus Torvalds氏は、BBCに宛てたメールの中で、そのどちらにもうんざりしていると明かした。

 筆者は、ほかの記事でもTorvalds氏の一時的なコミュニティ離脱や行動規範に関する誤解について議論したが、今や、Torvalds氏は時の人だ。この記事でも、同氏がBBCに何を語ったのかを見ていくことにしたい。

1.Linuxコミュニティには、優れたコードが最優先される能力主義はなくなるのか。

 Torvalds氏は次のように書いている。

 私は感情の爆発を抑え、物事に対して丁寧に対応することを心がけようとしているが、技術的な間違いは技術的な間違いであり、開発者の感情を害するのを避けるためだけに、劣ったコードを採用するようなことはしない。

 シンプルだ。

 Torvalds氏は同じメールのこれよりも前の部分で、次のように書いている。

 しかし、Linuxのような技術に関するプロジェクトには、非常に具体的で直接的な共通のゴールが存在しており、ときに特定の問題をどう解決するかについて意見が割れることはあっても、プロジェクトを改善するという共通のゴールを目指そうとする、極めて現実的な団結に向かう力がある。

 意見が割れている場合でも、何が優れているかということについては、最終的にかなり明確で客観的な基準に到達できる。高速で、シンプルで、自然に多くのケースを処理できるコードは客観的に見て優れており、この点であまり意見が食い違うことはない。

 つまり、Linuxのコーディングは今後も変わらない。もっとも優れたコードが採用され、ほかは捨てられる。

2.Linuxコミュニティは検閲されるようになるのか。

 私には、行き過ぎたポリティカルコレクトネスに対する疑念もないわけではないのだが、正直なところ、白人至上主義のナチスや、女性蔑視や、同性愛やトランスジェンダーに対する蔑視を容認するような、低俗なインターネットの住人と同一視されたくはない。ところがそういった人たちも、やはり行き過ぎたポリティカルコレクトネスに不満を持っているため、私のスタンスまで筋の悪いものに見えてしまう。

 つまり、疑問に対する答えはノーだ。ただし例えば、ナチスは本当は社会主義だったという主張をLinux Kernelメーリングリストでしようとするのなら、また話は別だ。そういったことをすれば歓迎されないだろう。

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