VMwareは、現地時間11月5~8日にかけてスペインのバルセロナで開催されている「VMworld 2018 Europe」で、「VMware Cloud on AWS」のリージョン拡大や、同社のソフトウェア定義データセンター(SDDC)プラットフォームである「Cloud Foundation」のアップデートを発表した。
バージョンアップされた「Cloud Foundation 3.5」には、「vSphere」「vRealize Operations」「vRealize Automation」などをはじめとするVMwareのソフトウェアの最新版が含まれている。また、「NSX-T」機能の追加やコンポーザブルインフラストラクチャのサポート拡大も発表された。
VMwareのGlobal Field & Industry担当バイスプレジデント兼最高技術責任者(CTO)Chris Wolf氏は、Cloud Foundationを利用することによって、「クラウドは場所というよりも、運用モデルに近いものになる」と述べている。
また、VMware Cloud on AWSの提供リージョンが、欧州(アイルランド)、米国西部(北カリフォルニア)、米国東部(オハイオ)に拡大されることが分かった。
VMware Cloud on AWSの追加された災害復旧のオプションについても発表された。これには「VxRail」や「VMware Site Recovery」によるハイブリッドクラウドの災害復旧機能も含まれる。これによって、災害復旧のテストが自動化できるようになるほか、自動フォールバックや自動フェイルオーバーも可能になる。
また、「VMware Horizon 7 for VMware Cloud on AWS」に関する新機能についても発表された。
「VMware Cloud Verified」のパートナーは、世界で27社になったという。VMwareはクラウドプロバイダー向けの新しい「Validated Design」の提供開始を発表した。これを利用すれば、クラウドプロバイダーはVMwareによって検証済みのベストプラクティスを使ってVMware Cloudを導入することができる。
また、VMwareとIBMはハイブリッドクラウドの導入を加速するためのパートナーシップを強化すると発表した。 IBMは、ミッションクリティカルなVMwareワークロードのための、完全に自動化された、グローバルなマネージドクラウドアーキテクチャを実現しようとしている。
さらに両社は、このパートナーシップによって顧客のコンテナ導入を加速しようとしている。「VMware vCenter Server on IBM Cloud」上に「IBM Cloud Private Hosted」がインストールできるようになったのに加え、「IBM Cloud for VMware Solutions」が「IBM Cloud Kubernetes Service」と統合され、IBM CloudでフルマネージドのKubernetes環境が利用可能になる。
また両社は、「Watson」を利用して、VMwareのサポートポータル「MyVMware」などで提供する顧客サービスを改善する計画も発表している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。