IoTやAIが浸透したデジタル社会の取り組みを披露--NECの新野社長が基調講演

大河原克行 2018年11月09日 07時00分

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NECの新野隆社長兼CEO
NECの新野隆社長兼CEO

 NECは11月8、9日の2日間、東京国際フォーラムで同社最大のプライベートイベント「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2018」を開催。会期初日には、NECの新野隆社長 兼 最高経営責任者(CEO)が「Digital Inclusion~デジタルのチカラで、ひとりひとりが輝く社会へ~」と題した基調講演を行った。

 NECは、モノのインターネット(IoT)や人工知能(AI)に代表されるデジタルが浸透した社会を「Digital Inclusion」とし、顧客との共創を通じた新たな社会価値の創造や、地球規模の社会課題の解決を通じて、一人ひとりが生き生きと輝く社会の実現を目指している。基調講演では、こうした取り組みを通じて、NECが考える未来について、事例を交えて紹介した。

 冒頭に新野氏は、Digital Inclusionの定義について説明。「実世界にあるさまざまなものを可視化・分析し、価値に変えていくために対処することで、世界中の全てのものが全体最適の観点で無駄を省き、社会のあらゆるものを高度化していくことができる社会。そして、性別や年齢、障害などに関係なく、全ての人がデジタルの力によって、個々人が保有する多様な能力を発揮し、それを生かせる場や機会が提供される社会」とした。

Digital Inclusionの定義
Digital Inclusionの定義

 また、NECは、Digital Inclusionの世界において、「安全、安心、効率、公平という価値を提供できる」とし、「Smart Connectivity」「Cyber Security」「AI Technologies」「Bio-IDiom」の4つの観点から、同社の取り組みに触れた。

 Smart Connectivityでは、「NECは長年にわたり、さまざまな形でネットワークの事業をしてきたが、これからは全てをつなぐのではなく、必要な人に必要なものをつなぐということが大切になる」と発言。Cyber Securityについては、「攻撃から守るということに加えて、正常を維持することがより重要になってくる。これまではセキュリティを後から追加していたが、これからはセキュリティを担保して作ること、安全な社会システムが維持されることが大切になる。NECは“Security By Design”という取り組みを進める」とした。ここでは、自動で実システム環境を仮想モデル化する「サイバー攻撃リスク自動診断技術」を紹介。脆弱性情報や分析データベースとの組み合わせで、未来の攻撃箇所を予測する攻撃リスクシミュレーションが可能になり、効率的な対処が可能になるとした。

 AI Technologiesでは、NECのAI技術群「NEC the WISE」において、可視化、分析、対処という観点から技術を用意し、圧倒的な効率化の実現と、人への示唆の高度化という2つの観点からAIを進化させることを示す一方、「発見したルールを説明できるホワイトボックス型のAIへの関心が高まっている。NECは、この領域において、既に事業化を進めており、2017年から2018年にかけて、ホワイトボックス型AIの商談案件数が360件に達し、そのうち、120件で稼働が始まっている」と説明した。

圧倒的な効率化の実現と、人への示唆の高度化という2つの観点からAIが進化
圧倒的な効率化の実現と、人への示唆の高度化という2つの観点からAIが進化

 Bio-IDiomに関しては、NECが生体認証技術として、指認証、指紋・掌紋認証、顔認証、虹彩認証、音声認識、耳音響認証の6つの技術に取り組んでいることを示しながら、「NECは世界ナンバーワンの生体認証技術を持っている。この技術をデジタルを活用するための入口に利用することで、誰もが安心してデジタルを活用できる世界の実現を目指す」とした。

 生体認証技術の活用事例として、2020年の東京オリンピック・パラリンピックにおいて、大会関係者や報道関係者など約30万人を対象にした顔認証システムによる本人確認ソリューションを提供することを紹介した。

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