米国時間10月28日、IBMがRed Hatを340億ドル(約3兆8000億円)で買収すると発表し、IT業界に衝撃が走った。IBMにとって過去最大規模の買収であり、非常に大きな賭けになる。IBMは、この買収によってエンタープライズクラウドコンピューティング市場における地盤を拡大し、Amazon、Google、Microsoftなどに対する競争力の強化につなげたい考えだ。
一方で、オープンソースに関わる開発者やRed Hatの従業員からも、IBMに買収されることを不安視する発言などが相次ぐ。それに対し、両社の首脳は今後もRed Hatの独立性は維持されると明言する。
気になるのは今回の買収による相乗効果やシナジーだ。本当に買収金額に利益が得られるのだろうか。また、なぜIBMはRed Hatを買収したのだろうか。その狙いは何か。今回は、IBMによるRed Hat買収の背景や今後の見通しに関する記事をまとめた。
