IBMがクラウド移行やハイブリッド戦略の展開を加速させる新たな機能やサービスを発表した。
これは、複数のパブリッククラウドやプライベートインフラにまたがるマルチクラウドの導入の管理に関するIBMの大規模な取り組みの一環だ。まず同社はこれまでに、Amazon Web Services(AWS)や「Google Cloud Platform」、Microsoftといった複数のクラウドを管理する取り組みを開始している。また、人工知能(AI)の導入を管理できるソフトウェアを発表している。さらに、ハイブリッドクラウド分野への大きな賭けとなるRed Hatの買収計画についても明らかにした。
IBMは米国時間11月16日、マルチクラウドへの移行プロセスを最大25%加速させるという「IBM Cloud Migration Factory」内の自動化ツールについて説明した。また同社は、ServiceNowとの提携拡大についても概説している。
IBMのCloud Migration Factoryはアプリケーションをクラウドに移行させるサービスだ。新しい自動化されたディスカバリツールやAIの機能などにより、IBM Cloud Migration Factoryはインサイトを収集し、それによって「IBM Services」が顧客のIT環境をより良く把握して、アプリケーションやデータの移行先を適切に計画できるようになっている。この新しいツールセットには、長年にわたる複雑なマイグレーションやモダナイゼーションからの学習に基づいたインサイトのアルゴリズムが含まれる。このアルゴリズムは、依存関係や技術的な課題などをライフサイクルのより早期の段階で明らかにすることで、計画の精度を高め、リスクを軽減するのに役立つという。
これとは別に、IBMはIT運用の管理などに使用されるサービスを手がけるServiceNowとの提携を拡大したと発表した。IBMによると、同社の「Multicloud Management Platform」をServiceNowのITサービス管理ツールなどと統合する計画だという。IBMのマルチクラウド管理ツールは、「Kubernetes」を使用した、複数のクラウド環境にあるアプリケーションの管理などが含まれる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。