内海造船は、基幹システムの刷新に着手し、2018年10月に本格運用を開始した。技術支援を行ったNTTデータエンジニアリングシステムズ(NDES)が12月26日に発表した。
新たな基幹システムには、NTTデータ・ビズインテグラルの統合基幹業務システム(ERP)パッケージ「Biz∫(ビズインテグラル)」を採用。これに、造船・建設・エンジニアリング業/受注生産型製造業に特化したERPテンプレート「Project-Space」を活用している。
システム構成は、Biz∫会計を中核に配置し、Project-Spaceを用いることでカスタマイズを部分的にとどめて保守性を高めている。また、システム共通基盤にはNTTデータイントラマートの「intra-mart」を利用し、基幹業務システムと情報系システムの一体動作を可能にしている。
これにより、柔軟なワークフロー設定が可能となり、従来の基幹システムに比べ、税制・会計ル−ルの変更への迅速な対応、業務効率向上、システム維持コスト低減効果が期待できるとしている。
新システムの概要(出典:NDES)
内海造船は、瀬戸内地域を地盤に、主に中型船舶の製造・改修事業を主軸とする企業。市場のグローバル化により、中国・韓国などの他国に対抗できる納期・コストへの要求が高まっている。従来の基幹システムは、同社の事業規模に対して、その機能が過剰であったことから、システム運用負荷が大きく問題となっていた。
内海造船では、今後も基幹システムの更改を進め、購買・在庫領域、時数勤怠領域だけでなく、Biz∫基盤上に建造船予算実績管理システムの構築を行っていく予定だ。