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機械に魂は宿らない?--RPA活用の現場で見えた実情

Forrester Research 翻訳校正: 石橋啓一郎

2019-02-12 06:30

 ほんの数年前まで、ロボティックプロセスオートメーション(RPA)に関する議論はまばらにしか行われていなかった。RPAに詳しい人も、その可能性についての理解は限定的で、せいぜい「概念実証」のための実験をいくつか個別に行った段階にすぎなかった。しかし今や、RPAの市場は2021年に29億ドルに達すると推定されるまでになり、議論も活発になっている。

 Forrester Researchの技術委員会でアドバイザーを務めている筆者は、企業の技術担当役員と協力して、それらの企業が直面している課題に対するソリューションを見つけ、彼らを支援するために研究者や他の役員と結びつけている。RPAに対する理解は進んだが、まだ学ぶべきことは多く残っている。RPAが単純な業務プロセスの自動化からAIを使った業務プロセスへと進化するのに従って、AIはテキスト解析、チャットボット、IoTセンサ、RPAプラットフォームの効率向上などにも使われるようになるだろう。

 RPAは、これまでは不可能だった形でシステム同士を連携させた、スケーラブルな業務の自動化も可能にしている。RPAは簡単な繰り返し作業を自動化することによって、複雑なシナリオに対応できる人間が、複雑な作業に集中できるようにする役割を果たす。また、時間が経つにつれて、機械にはより複雑な作業を扱うためのトレーニングが施され、従業員はさらに複雑なシナリオだけを任せられるか、別の仕事に転換される。委員会のあるメンバーは、これを次のような表現で説明した。「これはフロントエンド経由でシステム同士を接続するようなものだ。キーボードの前にロボットを座らせてクリックさせ、そのロボットを時々、もっとよくトレーニングされたロボットに交換すると考えればいい」

 筆者はこの記事を執筆している今日、技術委員会のメンバーがロボットの管理について考えていることを耳にした。それにはコンピュータ(通常はVM)が必要であり、そのコンピュータで利用するソフトウェアのライセンスが必要な場合もあり、作業を任せる手段と、作業が終わった時にはそれを知らせるか、作業がロボットの能力を超えていれば、その作業を誰かに引き継ぐ手段が必要だ。また、その部門のマネージャーと、ロボットが行った作業をチェックして、さらにトレーニングが必要な場合にはそれを判断できる人間の作業者が必要となる。RPA企業は成熟しつつあるが、現在提供されている製品や戦略の成熟度はまちまちだ。

 筆者はある業界リーダーにRPAを利用して得られた経験について尋ねた。会社で何台かのロボットを実際に利用し、数年間にわたってプロセスの実行を成熟させてきた経験を経た今、RPAについてどう感じているかを聞こうとしたのだ。この人物はすべてのアプリケーションの開発と提供に加え、エンタープライズアーキテクチャ関連の実務の立ち上げも担っていた。

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