イビデンは、欧州生産子会社の統合基幹業務システム(ERP)を刷新した。購買・在庫・会計・固定資産の各機能をクラウドERP「Oracle ERP Cloud」で置き換えた。導入コストを従来比で約半分に抑え、5カ月という短期間で導入した。保守費用の低減も見込んでいる。
同社は、ICパッケージ基板、プリント配線板などの電子事業と、ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)、特殊炭素製品(グラファイト)などのセラミック事業を主力とする企業。国内外37社の連結子会社がある。
2000年台前半から積極的な海外展開を進め、以前からERPを導入してきたが、拠点ごとの更新やハードウェアの運用・保守費用、業務処理の増大などが課題として挙げられていた。Oracle ERP Cloudについては、更新業務がなくなり、本社が一括してERPを管理することで、保守費用の低減、業務処理の標準化、現場の可視化を実現し、常に最新技術を活用できると評価している。
また、Oracle ERP Cloudの業務処理モデルを適用することで業務の流れを標準化できることや、業務分担に基づいたデータ権限管理ができることにより、個々の業務に集中できることも採用のポイントとなった。