セールスフォース・ドットコム(セールスフォース)は、「Marketing Cloud」で稼働するマーケティング統合エンジン「Datorama」の関連機能を強化すると発表した。DatoramaからMarketing Cloudのデータ統合を実現するコネクターや開発者向けのツール、インサイトに基づいたキャンペーン管理を可能にする機能などを新たに提供する。
Datoramaは、Marketing Cloud製品の一部として企業や広告代理店、パブリッシャー向けのAI(人工知能)を実装したマーケティングインテリジェンスおよびアナリティクスのプラットフォーム。マーケティングプラットフォーム関連の豊富なAPIやAIを活用したコネクタを通じて、数百のデータソースを集約し、売上から気象や経済指標といった、マーケティングに関連するあらゆるデータを統合することを可能にする。
今回新たに追加された機能は、「Datorama Marketing Cloudコネクター」「Datorama Developer Portal」「Datorama Activation Center」の3つ。
Datorama Marketing Cloudコネクターにより、ユーザーはクリック操作でMarketing Cloudのデータを容易にDatoramaのプラットフォームに取り込め、キャンペーン効果を重要な指標と照合して確認できる。
Datorama Developer Portalは、データ統合のカスタマイズやマーケティングチーム向けのソリューション構築のためのIT担当者や開発者向けのツール群を提供する。新しいAPIと機能を利用して、Datoramaの機能を拡張でき、例えば、プラットフォームAPIを使って、新規ユーザーやパーミッションの規定、ガバナンスに関する方針やデータ接続、KPI設定の更新、ワークフローのパーソナライズといったタスクを自動化するためのカスタムスクリプトを構築できるようになる。
また、Datorama Activation Centerを活用することで、Datoramaに表示されるリアルタイムなインサイトをもとに、緊急事態が発生した瞬間にマーケターは次のアクションを起こし、それをステークホルダーに通知するといったことが可能となる。コストや顧客とのエンゲージメント、コンバージョンなどの進捗が芳しくないキャンペーンについては、クリックや“if/then”の自動化ルールで停止させることも可能。さらにデータ、目標、KPIにもとづきアラートを発信し、マーケティングチームが普段コミュニケーションツールとして利用しているメールやSlackなどへ送信できる。