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松岡功の「今週の明言」

SASジャパン社長が説く「アナリティクスの“民主化”」

松岡功

2019-02-22 10:13

 本連載「松岡功の『今週の明言』」では毎週、ICT業界のキーパーソンたちが記者会見やイベントなどで明言した言葉をいくつか取り上げ、その意味や背景などを解説している。

 今回は、SAS Institute Japanの堀田徹哉 代表取締役社長と、大塚商会の大塚裕司 代表取締役社長の発言を紹介する。

「アナリティクスの“民主化”を積極的に推進していきたい」
(SAS Institute Japan 堀田徹哉 代表取締役社長)

SAS Institute Japanの堀田徹哉 代表取締役社長
SAS Institute Japanの堀田徹哉 代表取締役社長

 SAS Institute Japanが先頃、2019年度(2019年12月期)の事業戦略について記者説明会を開いた。堀田氏の冒頭の発言はその会見で、SASが展開するアナリティクスの活用をさらに広げていく戦略を「民主化」との表現で語ったものである。

 堀田氏によると、SAS Institute Japanの2018年度(2018年12月期)の業績は、3年連続で増収増益となり、過去最高の売上高を記録。とりわけ、2017年から市場投入した戦略商品であるデータ分析基盤「SAS Viya」の売上高が前年度比8倍と力強く立ち上がった。

 こうしたことから、同氏は「2018年度はデジタル変革への取り組みがあらゆる産業分野に広がっていった中で、SASとしてもしっかりと貢献することができたのではないかと自負している」との手応えを語った。

 同氏が会見で説明した事業展開における2018年度の成果および2019年度の戦略については関連記事をご覧いただくとして、ここでは冒頭の発言に注目したい。

 アナリティクスの「民主化」とはどういうことか。同氏によると、それはまさしくSAS Viyaによって実現することができる。

 図に示したのが、SAS Viyaの特徴である。この中でアナリティクスの民主化がうたわれており、「オープンソースソフトウェア(OSS)言語やテクノロジの壁を越えたユーザー間のコラボレーション」および「貴重なデータサイエンスナレッジを組織全体で活用」と記されている。

図:SAS Viyaの特徴(出典:SAS Institute Japanの資料)
図:SAS Viyaの特徴(出典:SAS Institute Japanの資料)

 もう少し説明しておくと、前半は「SAS特有の言語だけでなく、PythonやR、Javaなどの言語などからもSASの分析機能を利用でき、これらの言語で作成した人工知能(AI)モデル同士の精度を比較することもできる」ことを意味している。

 また、後半は前半の動きも影響して「これまでSASの世界で活躍してきたデータサイエンティストの知見を異なる言語や利用環境でも生かせるようにする」ことを意味している。

 さらに、会見の質疑応答でアナリティクスの民主化の意味について改めて問われた堀田氏は、「基本的には、アナリティクスが一部の専門家だけではなく、もっと多くの人たちが利用できるものであるべきだと考えている」と答えた。

 その観点からすると、SASによるアナリティクスの民主化はまだまだこれからではないか、というのが筆者の印象だ。堀田氏も「SASの古典的なイメージはまだまだ根強い。SAS Viyaによってそうしたイメージを払拭(ふっしょく)していきたい」とのこと。今後のSASが仕掛ける「民主化」に引き続き注目しておきたい。

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