Microsoftは「Windows 10」の次期バージョンで提供する「Windows Sandbox」に、いくつかの重要な機能を追加した。Windows Sandboxは、「分離された一時的なデスクトップ環境」で、信頼できないファイルを安全に実行できるようにするものだ。
Windows Sandboxは、Microsoftが4月頃のリリースを目指して最終的な調整を行っている「Windows 19H1」(バージョン1903)で提供されることになっている。
Microsoftは2018年12月に、Windows Sandboxを19H1プレビュー(ビルド18305)で導入した。
この機能は「Windows 10 Pro」および「Windows 10 Enterprise」に組み込まれており、コントロールパネルの「Windowsの機能」のダイアログから有効化できる。ユーザーは実行ファイルをホストからWindows Sandboxにコピーし、ホストに何ら影響を与えることなくファイルを実行できる。
19H1ブランチの最新の「Fast Ring」向けプレビュー(ビルド18353)では、このWindows Sandboxに複数の新機能が追加された。
デバイスのマイクをWindows Sandboxで利用可能にして、アクセス性を改善したほか、Windows Sandboxの設定ファイルで、オーディオ入力デバイスの設定が可能になった。
新たにショートカットキーを用意し、ハイコントラストモードを有効にするダイアログを表示させたり(Shift+Alt+PrintScreen)、フルスクリーンモードの切り替えを行ったり(Ctrl+Alt+Break)できるようにした。
また、タイムゾーンがホストと同期できないというバグも修正した。
本ビルドでは、Windows Insidersテスターが最近のプレビューで経験していた多数の問題を修正している。例えば、ノートPCを閉じたり、モニタのコードを抜いたりすると、不要なバグチェックが起動していた。また過去のいくつかのリリースでは、ユーザーのリージョン設定がリセットされるという問題が起こっていた。複数のゲームの中国語版が動作しない問題も修正された。
一方、既知の問題としては、仮想化ツール「VMware」関連の問題がまだ解決されていないようだ。一部ユーザーは、VMwareでWindows Insiderプレビューをインストールもしくはアップデートできないと報告しているという。Microsoftは「Hyper-V」を当座の代替案として挙げている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。