2019年は、5G(第5世代移動体通信サービス)が世界各地で開始され、日本では秋ごろにプレサービスがスタートする予定だ。5Gは企業にどのような可能性をもたらすのだろうか。
モバイルにおける大容量通信サービスは、2000年前後に開始された3Gが契機となった。これ以降、現在主流の4Gへの移行に伴ってモバイルインターネットが広がりを見せ、iPhoneやAndroidなどのスマートフォンが爆発的に普及した。3G/4Gの大容量通信インフラとウェブやモバイルアプリは、世界の人々のライフスタイルはもとより、企業のワークススタイルも激変させたことは周知の通りである。
そして、5Gはこうした過去20年におけるモバイルブロードバンドの集大成であるとともに、モバイルを前提とした新しい社会基盤の幕開けとなる。大容量・高密度・多接続・低遅延という5Gの特性は、ウェブやモバイルアプリの可能性をさらに広げるだけでなく、IoT、ビッグデータ、人工知能(AI)などの新しいテクノロジの効果を具現化する。
3G/4Gが企業に与えた影響は、主にはコンシューマー向けビジネスの拡大あるいはモバイルワークスタイルの実現といった個人にフォーカスした革新だっただろう。しかし5Gは、これらに加えてビジネスプラットフォームやITシステムのコア領域にも大きな革新をもたらすと期待される。
いよいよ本格化する5Gサービスがエンタープライズユーザーに与える可能性についてまとめた。
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