Salesforceは米国時間4月15日、独立して運営されている同社の慈善事業組織Salesforce.orgを統合すると発表した。顧客関係管理(CRM)大手のSalesforceはSalesforce.orgの全株式を3億ドルで(約330億円)買い取り、カリフォルニア州の公益法人から営利法人に転換するとしている。3億ドルは独立した非営利組織Salesforce.com Foundationに移管され、慈善目的で使用される。
Salesforceによると、今回の統合の一環として、Salesforce.orgの最高経営責任者(CEO)Rob Acker氏が率いる、非営利事業や教育という分野に向けた組織を新たに設立するという。この新組織は「Salesforce Customer Success Platform」の販売およびマーケティング上の取り組みを管理するとともに、非営利事業や教育、慈善事業を目的とする新たな特定分野にフォーカスしたクラウドアプリの開発を手がけることになる。
同社は声明に、「SalesforceとSalesforce.orgを統合することで、非営利事業や教育というバーティカルな分野におけるSalesforceの慈善モデルが一層強化される。Salesforceは、世界中の非営利組織や教育機関にフリーソフトウェアや大幅に割引きしたソフトウェアを提供し続けるとともに、従業員のボランティア活動や、戦略的助成金、従業員1人あたり年間5000ドル(約56万円)を上限としたマッチング寄付を通じた地域コミュニティーへの投資によって、このモデルを拡張していく」と記している。
またSalesforceは、今回の統合により2020会計年度の通期ガイダンスを上方修正し、通期売上高予想をおよそ1億5000万〜2億ドル(取引の締め日による)引き上げると述べている。非GAAPベースの1株あたり利益(EPS)予想は、従来の予想レンジである2.74〜2.76ドルから2.54〜2.56ドルに下方修正されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。