アジャイル開発でのエンゲージメント促進策を提供--NTTデータとEmotion Tech

NO BUDGET

2019-08-02 09:57

 NTTデータとEmotion Techは、アジャイル開発におけるITエンジニアのチームエンゲージメントを促進するサービス「SI-Tech(エスアイテック)」の提供を発表した。両社は今後、同サービスを活用したコンサルティングをはじめ、開発プロジェクトにおいてITエンジニアのロイヤルティデータを利用することを推進し、2022年度末までに50プロジェクトへの導入を目指す。

 このサービスは、チームのITエンジニアのモチベーションや心理的安全性を定量的に把握・管理することを可能にする。これにより、アジャイル開発の現場においてチームが発揮するデリバリー能力、生産性、品質(魅力品質、プロダクト価値)の維持や向上が期待できる。チームエンゲージメントとは、チームとチームメンバーの間に構築される信頼関係やつながりの強さ、チームメンバー相互の信頼を表すもので、チームの成果に影響をもたらす。

 ITエンジニアのロイヤルティデータの取得については、ITエンジニアへのアンケートによって行う。ITエンジニアが、「現在のプロジェクトへの参加を、同業の知人に勧めるかどうか」という基準を11段階で評価をし、チームの管理者は回答データを集計し、チーム単位のロイヤルティーを確認することで、現在どの開発チームのモチベーションや心理的安全性が下がっているか、デリバリー能力、生産性、品質の低下につながらないかを定量的に把握することができる。

サービス活用の流れ
サービス活用の流れ

 Emotion Techのクラウドサービスを利用することで、ロイヤルティーを上げるためにどのエンジニア体験を改善すれば良いかをピンポイントに突き止め、NTTデータの豊富なアジャイル開発ノウハウを元に最適な改善策を講じていく。また改善後もロイヤルティデータを計測していくことで、改善施策の効果があったのか、他の課題が発生していないかを把握する。

 NTTデータでは、2015年から企業向けにアジャイル開発に必要な居室、設備、IT環境、ノウハウを一元的に提供する「Agile Center」サービスを展開し、開発環境の向上に取り組んでいる。またEmotion Techは独自の感情データ解析技術を利用したクラウドシステム「Employee Tech」を活用し、離職率の改善やチームの生産性向上、働き方改革の実現を目指す企業の活動を支援してきた。こうした取り組みを背景に、今回のサービス提供が実現した。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]