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労務部門自らワークフロー構築した日本特殊陶業にみる業務プロセス最適化策

田中好伸 (編集部)

2019-08-29 06:45

 総合セラミックスメーカーの日本特殊陶業(名古屋市、単体従業員数5767人)は、「NGKスパークプラグ」というブランド名で自動車エンジン用のスパークプラグで世界トップシェアを獲得しているグローバル企業。自動車の排気ガス中の酸素濃度を検出する酸素センサーでもトップクラスのシェアを維持するとともに、半導体部品のパッケージ、機械工具や医療用で活用されるバイオセラミックス、産業用セラミックスなども開発している。

 同社は本社主導で働き方改革を推進、その一環で在宅勤務やシェアオフィスなどの取り組みを進めている。この働き方改革の取り組みの一環として、これまで紙をベースにしていた社内の申請を電子化することも進めている。この社内申請の電子化、ワークフローシステムの構築を進めたのが本社経営管理本部に属する労務部。同社の社内申請の電子化でユニークなのが同部門の労務厚生課が自らシステムを構築したことだ。

「紙じゃないといけないのか」

 例えば引っ越した時に住所の変更や定期券の変更などを労務厚生課に申請しなければならない。この時に紙ベースの申請だと上長の印鑑をもらう必要があるとともに、状況によっては申請書そのものを紛失することもあり得る。

日本特殊陶業 経営管理本部 労務部 労務厚生課 鈴木総馬氏
日本特殊陶業 経営管理本部 労務部 労務厚生課 鈴木総馬氏

 表計算ソフトで作った申請書でも、会社のポータルサイトからダウンロードして記入、やはりメールに申請書を添付して上長から電子印を押してもらい、該当する部署のメールアドレスを聞き出して送信するといった流れだ。紙でも表計算ソフトで作ったものでも、上長にハンコを押してもらう必要がある。電子化以前の申請業務の課題について、労務厚生課の鈴木総馬氏は「ハンコをもらうためだけに現場の時間が削られていた」と説明する。

 同社は名古屋市に本社があり、愛知県小牧市に小牧工場、鹿児島県薩摩郡さつま町に鹿児島宮之城工場、三重県伊勢市に伊勢工場がある。加えて、東京や大阪など12の支社や営業所がある。こうした生産拠点や営業拠点からの紙ベースの申請書は郵送されていた。それだけに、申請された紙が今どこにあるのか分からないといった課題も抱えていた。

 こうした課題から労務部内の上司からも「紙じゃないといけないのか」「何とかならないのか」といった声が上がっていた。「紙がないと動けない、紙に縛られているといった状況でした」(鈴木氏)

 同社は以前、工場でのユニフォームの在庫管理を表計算ソフトで担っていた。しかし、数千ものユニフォームの在庫状況を表計算ソフトで管理するのは限界があり、破綻寸前だったという。そこで同社はビジネスプロセス管理(BPM)型ウェブデータベース「Sm@rtDB」でユニフォームの在庫を管理するようにした。こうした経緯から、労務厚生課の申請の電子化、ワークフローシステムもSm@rtDBを活用することを決断している。

 ワークフローシステム構築で重視したのは現業部門に負担を与えないことと設計しやすさだ。工場などの量産部門にとって社内申請はあくまでも付随業務だ。それだけに「本業に負担を与えない」(鈴木氏)ことを念頭に置いていた。

 労務関係では法律が変わりやすいこともあって、「自分たちでメンテナンスできることも重視した」(鈴木氏)。法律変更の度に社内のIT部門や社外のシステム会社に依頼してから使えるようになるまでに時間がかかることを踏まえた。

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