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マイクロソフト、製造業リファレンスアーキテクチャーを発表

阿久津良和

2019-09-11 06:00

 日本マイクロソフトは9月10日、2018年度から注力するインダストリーイノベーション(業界別変革支援策)の一環として、THKおよび日本システムウェア(NSW)との連携施策を新たに発表した。THKの製造業向けサービス「Omni THK」をMicrosoft Azureで稼働させる。「デジタル活用で適切な商品の選定や摩擦を軽減し、エンドカスタマーへの納期を短縮する」(日本マイクロソフト執行役員 常務 エンタープライズ事業本部長のHennie Loubser氏)といい、製造業向けリファレンスアーキテクチャーを段階的に提供していくという。

日本マイクロソフト 執行役員 常務 エンタープライズ事業本部長のHennie Loubser氏
日本マイクロソフト 執行役員 常務 エンタープライズ事業本部長のHennie Loubser氏

 マイクロソフトは、2018年度から金融、流通、製造、政府・自治体、教育、ヘルスケアの5分野に焦点を当てたインダストリーイノベーションを経営方針の1つに掲げる。2019年度はメディア&コミュニケーションと自動車の2分野を追加しており、日本では独自に「ゲーミング」も加えている。製造業向けには、これまで2月にスマートエンジニアリングとスマートファクトリーを実現する「Factory of the future」、顧客製品と顧客サービスを展開するための基盤を目指す「PaaS(Product As A Service)」、意思決定を加速させるサプライチェーン管理「Intelligent Supply Chain」を提唱し、5月にはコニカミノルタとの包括的提携を発表した。

 同社が今回提唱したのは、製造業および資源業界に対して、従業員の能力強化や新しいサービスの提供、デジタル運営の最適化やエネルギー供給および製造の再考をうながす「よりよい未来の創造」だ。前述のPaaSを再定義し、「働き方改革」「コネクテッド製品/エネルギーのイノベーション」「コネクテッドフィールドサービス」「コネクテッド販売およびサービス」「未来の工場/運営」「インテリジェントサプライチェーン」「持続可能性」と7分野で、デジタル変革を推進していくという。

 例えば、インテリジェントサプライチェーンであれば、「AI(人工知能)によるデータ収集と活用によって予測と効率的なサプライチェーンの管理を目指す」(Loubser氏)という。その一環として、流通業やMaaS(Mobility As A Services)分野に続き、製造業向けリファレンスアーキテクチャーを段階的に提供していくとしている。

日本マイクロソフト エンタープライズ事業本部 製造営業統括本部 インダストリーマーケティングマネージャーの鈴木靖隆氏
日本マイクロソフト エンタープライズ事業本部 製造営業統括本部 インダストリーマーケティングマネージャーの鈴木靖隆氏

 これらは、Microsoftおよびパートナーのサービス群でソリューション構築する際の業種別リファレンスとして、業務シナリオに沿って機能要件をまとめた「ファンクションマップ」、システムへの落とし込みや実装・運用に関するホワイトペーパー「アーキテクチャーマップ」、Microsoft AzureやMicrosoft Dynamics 365などを使用したサンプル群の「パイロットインプリメント(構成)」で構成される。エンタープライズ事業本部 製造営業統括本部 インダストリーマーケティングマネージャーの鈴木靖隆氏は、「ゼロから作り上げる手間を短縮し、我々やパートナーが提供するアーキテクチャーを使って短時間による構築」を、THKやNSWと推進することを明言した。

製造業向けリファレンスアーキテクチャーの内容 製造業向けリファレンスアーキテクチャーの内容
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 3社連携では、Microsoft Azureの活用以外にも、Microsoftのパートナープログラム「MPN for Industry」によるサービス拡販やビジネスマッチング、海外市場も含めたOmni THKの共同マーケティングを目指している。機器部品の製造・販売を主軸事業とするTHKだが、顧客や販売代理店向けに対面業務の簡略化や効率化を目指す「Omni THK」というコミュニケーションプラットフォームを7月から全面提供する。

 同ソリューションは、短納期品の在庫検索や価格、納期カタログなどの情報取得を可能して工数短縮を実現する「Fast Delivery」、システム上での見積り依頼、見積書の取得、発注申請に必要な書類のダウンロードで注文を一気通貫させる「Orders」、AI画像解析や付帯情報を使った検索・絞り込みによって部品共通化設計ノウハウを共有することで大量の図面管理を軽減する「Your Catalog」、顧客の生産計画とTHK製品の供給時期・数量の一括管理で的確な発注時期を把握できる「Forecast」の4機能から成る。

 3社連携についてTHK 取締役 専務執行役員の寺町崇史氏は、「Omni THKの提供と新たなサービス企画・開発、NSWは継続的なアプリケーション開発とサポート、日本マイクロソフトにはMicrosoft Azureの提供および技術支援、Omni THK新機能に対する検証支援をお願いする」と説明した。

THK 取締役 専務執行役員の寺町崇史氏
THK 取締役 専務執行役員の寺町崇史氏

 「Microsoft Azureの機能群がOmni THKの強化につながると期待している」(寺町氏)とも述べつつ、10月に発表した製造業向け予兆検知サービス「OMNIedge」も、Microsoft Azureでの提供を予定していることを明らかにした。

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