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「次世代デジタルインフラと日本の持続的成長との架け橋に」--シスコが見据える企業成長の道のり

翁長潤

2019-10-10 13:57

 シスコシステムズは10月8日、同社の2020年度の国内事業戦略および中長期の成長戦略を発表した。

 国内事業戦略を策定するに当たり、同社 代表執行役員社長のDave West氏は「市場トレンドと顧客の課題を理解する必要がある」と語った。同氏は、現在の日本のトレンドとして「高齢化社会と人口減少」「国家間対立による地政学的リスク」「デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進」などがあると説明した。

シスコ日本法人 代表執行役員社長のDave West氏
シスコ日本法人 代表執行役員社長のDave West氏

 また、同社の顧客が抱える課題としては「ITインフラの複雑化」「働き方改革」「サイバーセキュリティ対策」などを上げ、「われわれは、次世代デジタルインフラストラクチャーと日本の持続的成長との架け橋になることを目指す」と述べた。

 シスコは「顧客・パートナーとの関係性深化」「日本のデジタイゼーション(デジタル化促進)」「ライフサイクル全体のエクスペリエンス」の3つを柱とする事業戦略を実施するという。

シスコ日本法人の2020年度重点戦略
シスコ日本法人の2020年度重点戦略

 一つ目の顧客・パートナーとの関係性深化については、情報通信産業事業やエンタープライズ事業、法人・公共事業など、顧客セグメントごとに特化した事業モデルを展開する。また、中堅中小(SMB)企業やデジタル事業にも注力する。

 デジタル化促進では、オフィシャルパートナーである「東京2020」のネットワーク支援に加え、政府が主導する「Society 5.0」の実現に向けて取り組みを進める。特に「ツーリズム、トラベル&トランスポーテーション(TT&T)」「インダストリー4.0」「デジタルワークプレイス」「パブリックセーフティ」などの分野を支援する。

 ライフサイクル全体のエクスペリエンス向上では、製品・サービスのライフサイクルにおいてエンドツーエンドのカスタマーエクスペリエンスを向上させるという。

 これらの戦略を実行することで「ネットワーク、データセンター、セキュリティ、コラボレーション、サービスプロバイダーなどを統合した“マルチドメインアーキテクチャー”を提供する」というのが、同社が描く2020年度以降の姿である。

「国家の成長戦略への貢献」も視野に入れた中長期戦略

 続いて、シスコ日本法人の代表執行役員会長である鈴木和洋氏が同社の中長期的な成長戦略を発表した。グローバルで展開しているイニシアチブである「Country Digitization Acceleration(CDA)」を2020年度から日本国内でも推進するという。

シスコ日本法人 代表執行役員会長の鈴木和洋氏
シスコ日本法人 代表執行役員会長の鈴木和洋氏

 CDAとは、中長期的なコミットメントと投資に基づいて、政府や教育機関、民間企業と協業しながら、デジタイゼーションによって各国が抱える重要な課題の解決や経済成長に積極的に貢献していく取り組みだ。グローバルでは既に10カ国以上での実績を持つという。例えば、フランスや中国では「スマートシティー」への取り組み、ドイツやイタリアでは「インダストリー4.0」プロジェクト、英国やオーストラリアでは「サイバーセキュリティ」でのパートナーシップなどがある。

 日本でのCDA推進策について、鈴木氏は「2018年に内閣府が発表した『未来投資戦略 2018』をもとに4つの注力分野を策定。政府が掲げる“データ駆動型社会”への変革に呼応するような形で展開していく」と説明する。具体的には、West氏が説明した「TT&T」「インダストリー4.0」「デジタルワークプレイス」「パブリックセーフティ」の4分野に注力していくという。

日本のカントリーデジタイゼーション
日本のカントリーデジタイゼーション

 TT&T分野では、既に多くの取り組みが進められている。京都府とは観光振興や環境・安心安全に配慮した街作り、三井不動産と東京・日本橋で人工知能(AI)とデータ分析による防災高度化、JR東日本とはデジタルサイネージを活用したツーリズム振興などに取り組んでいる。

 インダストリー4.0分野では、コネクテッドマシンやスマートファクトリー、IoTリファレンスアーキテクチャーの構築を推進。ファナックやヤマザキマザック、THKなどの産業機器メーカーと協業した取り組みにも着手している。

 デジタルワークプレイス分野では、特に中小企業や地方企業における事業所のデジタル化を支援する。シスコは10月7日、高い生産性とセキュアな環境を両立するデジタルワークプレースの実現に向け、リコーの複合機と同社のネットワーク機器を組み合わせたソリューションの共同開発を発表している。

 パブリックセーフティ分野では、内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)と脅威情報を提供したり、セキュリティ人材育成プログラムを推進したりしている。こうした施策により、鈴木氏は「国家の成長戦略に貢献しつつ、新しいマーケットを創出して企業成長を図っていく」という方針を示した。

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