NECの尹秀薫氏
NECは2月3日、SDN(ソフトウェア定義型ネットワーク)に関連する新たな製品とサービスを発表した。同社はSDNの領域に早くから取り組んでおり、オープンソースソフトウェア(OSS)の「OpenFlow」を活用した商用製品を2011年に発売するなどの実績がある。
これまでの取り組みは、主として企業WAN/LANやデータセンター内ネットワーク向けに提供されていたが、今後は新たに制御技術(OT)との連携やローカル5Gの活用、マルチクラウドとの接続などにも事業領域を拡大していく。
新製品のSDNコントーラー「Network Operation Engine Overlay Network Extensio」とスイッチ製品「QX-5600/5500/5100」などは、OpenFlowに対応した従来製品「Univerge PF」とは別のラインアップとして、新たにオーバーレイネットワーク方式(VXLAN)によるネットワーク仮想化を中核機能とする。この点でも大きな戦略転換が行われた形となっている。
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また、同社のマネージドネットワークサービス「NEC Smart Connectivity」の新メニューとして「機器サービス」と「運用管理サービス」を追加した。これにより、SDN関連製品を従来のシステム構築型(SI型)に加えて、機器・構築・運用・保守をサービス型でも提供する。機器サービスでは、ルーターやスイッチ、無線LAN機器などをNECの資産としてユーザー企業に月額提供し、24時間体制によるオンサイトでの障害対応が行われる。
デジタルネットワーク事業部長の尹秀薫氏は、今後SDN事業を250人の専任体制で推進し、今後3年間で累計1000億円の売り上げを目指すとした。