RPA(ロボティックプロセスオートメーション)の導入は、いよいよ実証実験の枠組みを越え、実用段階に入り始めた。AI(人工知能)を用いた先進的テクノロジー、という当初抱かれがちだったイメージではなく、身近な業務を代行してくれる便利な仲間といった理解が進み、導入が現実的であることが普及の後押しになっている。
りそな銀行は、RPAを用いた端末オペレーション作業の自動化のため、RPAソフトウェアと書類を移動させるための小型ロボットアームを組み合わせたシステムを導入した。
同行では、勘定系端末のオペレーションをRPAを進めていた。その際、専用プリンターへの伝票の挿入や取り出しといった作業が課題となっていたという。RPAソフトウェアで入力作業が自動化できてても、伝票の移動を自動化しない限り、人の手を必要としてしまう。RPAと小型ロボットアームの組み合わせにより、完全自動化に成功したという。
1日に数百件にも上る単調な作業を実施するのは、人間にとっても退屈な作業といえる。「人間の仕事が奪われる」といった文脈も目立つが、人間がより付加価値の高い作業を実践するためのRPA導入は、前向きな取り組みとして一定の評価をしてもよさそうだ。
RPA導入を実践した企業の取り組みや留意点について説明した記事を集めた。