セールスフォース・ドットコムは3月30日、千葉県船橋市の保健所(船橋市健康福祉センター内)にクラウド型業務支援パッケージを無償で提供し、問い合わせ管理機能の運用を開始したと発表した。COVID-19(新型コロナウィルス感染症)の感染拡大に伴う市民への支援対応が目的だという。
国内のCOVID-19の感染拡大を受けて船橋市では、今後市民からの増大する問い合わせに対応するため、相談内容や受け入れ病院の照会などの情報をリアルタイムで記録し、迅速な市民支援を実現するための体制強化を進めている。同市では今回、保健所職員約40人の負担軽減や、煩雑な情報管理の解決・情報共有による効率化に向けて、短期間での運用開始が可能なクラウドベースの業務支援パッケージを採用した。
またセールスフォース・ドットコムは船橋市から要請を受けて、1週間程度で基本パッケージを開発。今後は同市の要望に応じて、問い合わせ管理機能に加え、PCR検査管理や疫学調査管理、濃厚接触者管理、各種集計管理などの機能を順次追加する予定だという。
今回提供した保健所業務支援クラウドパッケージは、全国の保健所向けに公開を予定している。導入支援に際しては、コンサルティングパートナー企業と協業しながら行っていくという。
保健所業務支援クラウドパッケージには「Salesforce Service Cloud」「Lightning Platform Plus」が用いられている。また、LGWAN(総合行政ネットワーク)やVPN(仮想専用線)への接続にも対応している。