三井E&S環境エンジニアリング、RPAで部門横断の業務自動化--180時間の作業削減

NO BUDGET

2020-04-01 10:05

 三井E&S環境エンジニアリングは、オートメーション・エニウェアのRPA(ロボティックプロセスオートメーション)基盤「Automation Anywhere Enterprise」を活用して、管理部門や現場部門を含めて横断的に業務を自動化した。3.5カ月で70個のソフトウェアロボット(ボット)を開発し、180時間の作業時間を削減した。

 自動化の例としては、メールに添付されたExcelデータの集計や経理システム内のデータの転記のほか、基幹システム内で管理されている工事番号を抜き出して別の関連システムに登録するといった作業が挙げられている。

 同社の業務では、1つの作業を大勢が大規模で行うのではなく、1人が1つの作業に取り組むことが多く、ソフトウェアの選定を始めるに当たっては、その人だけの作業を代行してくれる、いわば自分の分身をパッと作れる「文房具」のようなソフトウェアが適切だと考えた。複数のソフトウェアを比較検討した結果、Automation Anywhere Enterpriseが採用された。

 Automation Anywhere Enterpriseを利用している部門は経理課、企画部や人事部、建設部、安全衛生管理室、技術部、O&M運転統括課、設計部、資材部、整備部など多岐にわたり、管理部門だけでなく現場部門でもシステムをまたいで横断的に業務が自動化されている。またボット本体とは別に、簡単な機能に特化した再利用可能な部品(メタボット)を200以上準備したことで、現場の業務改善に必要なボットの量産につながっている。

 同社では、RPAによる業務自動化の効果として、これまで実現できなかった新たな業務が生み出され、そのことで効率性が高まったという点も高く評価している。

 例えば、工事の報告書提出の催促について、以前はExcelで作られた工事予定表の中の報告書名称とその提出期日を、担当者が見ながら電話で行っていた。しかし、RPAが提出期日を判断しやすいように工事予定表を作り直した上で、今では工事予定表上の予定をボットが判断し、報告書納期の通知メールを事前に自動送信できるようになった。これにより連絡業務の負担が減り、納期管理も効率的に行えるようになったという。

   

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    警察把握分だけで年間4000件発生、IPA10大脅威の常連「標的型攻撃」を正しく知る用語集

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. セキュリティ

    「2024年版脅威ハンティングレポート」より—アジアでサイバー攻撃の標的になりやすい業界とは?

  4. ビジネスアプリケーション

    Microsoft 365で全てを完結しない選択、サイボウズが提示するGaroonとの連携による効果

  5. セキュリティ

    生成AIを利用した標的型攻撃とはどのようなものなのか?実態を明らかにして効果的な対策を考える

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]