本連載では、筆者が「気になるIT(技術、製品、サービス)」を取り上げ、その概要とともに気になるポイントを挙げてみたい。今回は、富士通が提供する「クラウド型健康管理支援システム」を取り上げる。
従業員の健康情報を一元管理し企業の健康経営を支援
富士通は先頃、従業員の健康管理を経営課題と捉えて積極的に取り組む企業や、健康サービスを企業向けに提供する事業者に対して、クラウド型健康管理支援システム「FUJITSUヘルスケアソリューションLifeMark HealthAssist(以下、LifeMark HealthAssist)」の提供を開始すると発表した。
LifeMark HealthAssistは、各従業員の健康診断やストレス診断結果などの健康データと、時間外勤務や特定業務従事状況といった人事データとを連携させ、一元的に管理することで、個人や組織単位で健康課題を把握し、産業保健スタッフによる速やかな保健指導を可能にする。
また、データ集計、出力機能により、健康経営の申請に必要な定期健康診断やストレスチェックの受診率などの書類作成業務の効率とスピードを大幅に向上させることができる。
LifeMark HealthAssistの税別価格は、従業員2000人規模の場合で、初期費用150万円から、従量課金制の月額費用が10万円から。2025年度末までに150企業、団体への提供を目標としている。
同社ではLifeMark HealthAssistの提供を通じて、健康経営を目指す企業の産業保健活動を強力に支援するとともに、2020年度中に、蓄積されたデータを分析し、従業員の健康状態の推移や予測をデジタルな数字で把握可能な健康経営を支援するサービスをオプションとして拡充する予定だ。(図1)
図1:健康経営を支援するサービスのイメージ(出典:富士通)
さらに、従業員の健康支援に関わるサービス提供事業者や健康経営をコンサルティングする事業者との共創ビジネスを推進していく構えだ。(図2)
図2:LifeMark HealthAssistを活用した共創イメージ(出典:富士通)