本連載では、筆者が「気になるIT(技術、製品、サービス)」を取り上げ、その概要とともに気になるポイントを挙げてみたい。今回は、キヤノンが6月11日に発売するA4モノクロレーザー複合機「Satera MF260」シリーズを取り上げる。
在宅勤務や窓口業務に適したコンパクトな複合機
キヤノンは先頃、レーザープリンターおよび複合機「Satera」シリーズの新製品として、スモールオフィス向けA4モノクロレーザー複合機「Satera MF269dw」などSatera MF260シリーズ5機種(オープン価格)を6月11日に発売すると発表した。
Satera MF260シリーズは、2016年9月発売のSatera MF240シリーズの後継機で、さらなる省スペース化と高速化を実現。設置場所に限りのある在宅勤務などのテレワークをはじめ、SOHOなどの中小規模オフィスや医療機関、店舗、窓口などでの業務に適した製品となっている。
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横幅を抑えたコンパクト設計と、用紙のセットやトナーカートリッジの交換を本体前面から行うことができるフロントオペレーションに対応し、限られたスペースでの設置が可能だ。
印刷速度については、A4片面で毎分28枚、ファーストプリントタイム約5.2秒の高速処理が行えると同時に、節電モードから約1.6秒の短時間で復帰し、在宅勤務における少数ページの文書も素早くプリントできる。さらに、医療機関の領収書や処方箋などによく使われるA5用紙(片面)の印刷速度を高速化し、受付や精算時の窓口業務も効率化できる。
スキャン機能については、スキャンした文書データをネットワーク上の共有フォルダーへ直接保存、またはメールに添付して送信できる「SEND Lite」機能を搭載。医療機関で使う紹介状や問診票などのスキャンデータを、指定のフォルダーにPCを使わずに直接保存するなど、定型業務を効率化できる。(図1)
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また、同梱のPC向けアプリケーション「MF Scan Utility」を使用することで、スキャンした文書データをあらかじめ設定したEvernoteやDropboxなどのクラウドサービスへ本体操作のみで直接アップロードでき、紙文書の共有を効率化している。
さらに、同時に最大5台のモバイル機器とWi-Fiで直接データを送受信することができる「ダイレクト接続」を搭載し、Wi-Fiルーターがなくてもスマートフォンやタブレットなどから直接プリントやスキャンが可能だ。