「Microsoft Teams」ビデオ会議で同時表示を9人から49人に拡大予定との報道--Zoomと同様

Liam Tung (ZDNET.com) 翻訳校正: Crowd Power Partners

2020-06-04 15:16

 Microsoftがビデオ通話サービス「Microsoft Teams」で、Zoomと同様に最大49人の参加者の映像表示に対応しようとしていることを明らかにしたと報じられている。Zoomは今週、好調な第1四半期の決算報告を行った

Microsoft Teams
提供:Microsoft

 同社は新型コロナウイルスの流行で在宅勤務が当たり前になる中、Microsoft Teamsの成長機会を生かそうと取り組みを進めている。5月には、Teamsのビデオ会議で参加者を同時に表示できる人数の上限を4人から9人に拡大した。

 The Wall Street Journalによると、Microsoftは1度に画面に映る参加者の数を現在のZoomと同様の49人に拡大する計画があることを認めている。また、同社はCRNに対し、Microsoft Teamsのロードマップに、ビデオ通話中に映る人数を49人に拡大することが含まれていると述べたという。

 ただし、Microsoftは「Office 365」のロードマップでこの計画について公開しておらず、この機能の拡張が展開される時期も明らかにしていない。米ZDNetはMicrosoftに対し、この機能の提供時期について説明を求めた。

 Microsoft Teamsのエンジニアは5月、Teamsのユーザーフォーラムで、現在の3✕3のフォーマット(9人)は手始めであり「十分ではない」ことを認識していると述べている。「会議でさらに多くの映像を含めるよう作業を続けており、さらにモバイルデバイスでも対応できるようにしようとしている。そのため、まだ開発が『部分的に完了している』段階だ」としている

 同社は参加者の映像表示数を拡大し、9人という制限が実用的ではないと考えるユーザーのニーズに応える必要に迫られている。

 Microsoftは今週、Teamsと「Skype」の相互運用機能を公開した。それでも、Microsoft Teamsでサポートする参加者の画面表示が今後も9人のままであれば、Office 365の顧客をZoomに奪われる恐れがある。

 フォーラムでは、複数の教員やインストラクターが、9人ではリモートクラスの活動をサポートするには不十分だとコメントしている。9人という制限があることから、有料会員になることが負担でもZoomを利用するとしているユーザーもいる。

 それでもMicrosoft Teamsの1日あたりのアクティブユーザー数は、コロナ禍で大幅に成長している。3月には4400万人だったが、4月には7500万人に増加した。

 しかし、Zoomの成長はさらに速いようだ。Zoomは1日あたりの会議参加者数が3億人を超えたとしている。2019年12月時点では1000万人だった。4月にはセキュリティ問題の解消に集中するため新機能の開発を一時停止すると発表したが、その直前の3月時点では2億人としていた。そこから1億人増加したことになる。

 Microsoftは、セキュリティとプライバシー対策でTeamsをアピールしている。流出した社内のマーケティング会議のビデオの中で、ZoomはMicrosoft Teamにとって「新たに台頭している脅威」だと考えていることが分かった。Zoomの成長ぶりをみれば、それ以上であり、在宅勤務が終了した後も、すぐに使える便利なビデオ通話アプリとして存続することになりそうだ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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