UES Suiteは、「BlackBerry Protect」「BlackBerry Persona」「BlackBerry Optics」を組み合わせたスイート。エンドポイント保護のほか、エンドポイントでの侵入の検知や対応(EDR)、フィッシング詐欺を未然に防ぐフィルタリングや不正なアプリケーションのインストール制御といった機能を備える。
注目はユーザーエンティティ(正体)を分析してセキュリティ対策を強化するPersonaの存在だ。現在日本市場では未提供だが、モバイル版はタッチ時の圧力やスワイプなどのユーザー行動に加え、位置情報やデバイス、時間、IPアドレス、Dynamicsのアプリケーション識別子に基づいて、セキュリティポリシーを動的に適応する。
たとえばスマートフォンを紛失した場合、拾得した人物の操作が所有者と異なる際は、遠隔除去といったセキュリティ方針を適用することが可能だ。PCであればキーボードやマウスの操作、使用するアプリケーションなどを同じく教師なしモデルで学習し、本人以外がPCを利用した場合は再ログインや多要素認証の要求、管理者への通知を実行できる。
昨今の新型コロナウイルスの影響について、井上氏は「従業員に手配するノートPCの数が足りず、VPNに負荷がかかりすぎて、テレワーク中の社員とコミュニケーションが取れないなど、事業継続性が混沌としている。Spark Suiteで秩序をもたらし、お客さまに安心と安全を提供する」と意気込みを語った。