Hewlett Packard Enterprise(HPE)傘下のAruba Networksは米国時間6月9日、人工知能(AI)を活用するクラウドネイティブなネットワークエッジ向け製品「Aruba ESP(Edge Services Platform)」を発表した。問題を発生前に検知し、解決することを目的とする同製品は「AIOps」や、「ゼロトラスト」ネットワークセキュリティ、統合インフラアプローチを用いて、構内や支社、データセンター、リモートワーカーのロケーションにおけるサービスの向上を実現する。
この新サービスはネットワークやユーザー、デバイスからのデータを活用し、AIOpsを利用することで、ネットワークのスループットの増加や、問題の解決に至るまでの時間の削減で企業を支援する。Arubaによると、Aruba ESPはAIやアナリティクスを活用することで、問題の根本的な原因を95%以上の精度で特定できるという。また、Aruba ESPはネットワーク関連の問題の自動修復や、ユーザーエクスペリエンスのプロアクティブな監視、問題発生に先立つネットワークのチューニングも実現している。
統合インフラというアプローチを採用することで、Arubaは構内や支社、データセンター、リモートワーカーの環境のスイッチやWi-Fi、SD-WANなどのネットワーク運用すべてを「Aruba Central」というクラウドネイティブなコンソールの下に集約している。これにより、クロスドメインのイベントの相関関係を見極め、問題の早期解決を支援する。
またこの新サービスは、ネットワークに接続するユーザーやデバイスの認証と、権限付与、統制のためにゼロトラストネットワークセキュリティを採用している。ロールベースのアクセステクノロジーと、「Aruba Dynamic Segmentation」、アイデンティティーベースの侵入検知を活用している。
顧客は、クラウドあるいはオンプレミス環境で、「Arubaパートナー」を通じたマネージドサービスや、「HPE GreenLake」を通じたNaaS(サービスとしてのネットワーク)を介してAruba ESPを利用できる。
またArubaは、「Aruba CX 6200 Switch Series」によって、同社の「Aruba CX Switch」ポートフォリオを拡充した。この新サービスは、組み込み型アナリティクスと自動化機能を特長とする。この新シリーズを用いることで顧客は、企業の構内や支社のアクセスレイヤーからデータセンターに至るまで、単一の運用モデルの下で実現できるようになる。
さらにArubaは、開発者向けの新たなリソースとして「Developer Hub」を公開した。同リソースには「Aruba API」やドキュメントが含まれており、これによってオープンなAruba ESPプラットフォームを活用したエッジアプリケーション開発を促進していく。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。