マイクロソフト、スクリプト言語「PHP 8.0」以降の正式サポートを中止

Liam Tung (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2020-07-14 12:49

 Microsoftは米国時間7月9日、スクリプト言語「PHP」のWindows向けビルドをバージョン8.0以降提供しないことを明らかにした。

 同社エンジニアのDale Hirt氏によると、PHP 7.2/7.3/7.4で提供しているサポートを、PHP 8.0から中止する。

 同氏は投稿で、「バージョン7.2/7.3/7.4が正式にサポートされている限り、当社はWindows上でPHPの開発と構築を続けることに尽力する。しかし、バージョン8.0以降はWindows向けPHPのサポートを一切行わない」と述べている

 PHP 7.2の正式サポートは11月に終了し、PHP 7.3は11月からセキュリティ修正のみの提供となっている。PHP 7.4は後1年にわたってバグの修正を行い、さらに1年間はセキュリティ修正を提供する。PHP 8.0の開発は現在進行中である。

 PHPのコア開発者であるSara Golemon氏は、MicrosoftによるPHP 8のサポート中止は、Windows環境がPHP 8に対応しなくなるわけではないと指摘している。

 「この投稿は、Microsoftが今後PHP 8の正式ビルドを提供しないという意味だ。他の有志が行わないという意味ではない」と、Sara Golemon氏はRedditに投稿している

 PHP開発者の一部はMicrosoftのこうした動きを、同社が「Windows Subsystem for Linux2」(WSL2)の使用を推奨しているのだと受け止めている

 MicrosoftによるPHPビルドのサポート中止は、「Microsoft Azure」での変更を考えると理にかなっているかもしれない。Hacker Newsのある読者が指摘するように、Microsoftが当初「Azure App Service」で管理していたPHPビルドは、Windows環境でしか動作しなかった。しかし、Azure App ServiceがLinux対応となった今、(Windows環境での)PHPの必要性は減少した。

 PHPはいまだに開発者の間で人気の高いプログラミング言語である。GitHubの年次報告書「Octoverse」では、2015年から「JavaScript」「Python」「Java」に次いで、4位にランクインしている。また、TIOBEによる長期的な人気プログラミング言語の動向では、2005年の5位から現在の7位の間を推移している。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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