Hewlett Packard Enterprise(HPE)とSAPは米国時間8月6日、パートナーシップを組み、HPEの「アズアサービス(as-a-Service)」プラットフォーム「HPE GreenLake」とともに「SAP HANA Enterprise Cloud」カスタマーエディションを提供すると発表した。これにより、顧客が自社データセンターや、顧客が選択したコロケーション施設で利用できる、完全なマネージドサービスを提供する。
顧客は、オンプレミスでSAPソフトウェア環境とデータを維持しながら、自動化されたクラウド体験と柔軟なサブスクリプションベースのアズアサービスモデルを利用できるようになる。
SAPのエグゼクティブバイスプレジデントで、エンタープライズクラウドサービス担当グローバルヘッドのPeter Pluim氏は声明で、次のように述べた。「SAP HANA Enterprise Cloudの新しい導入モデル、カスタマーエディションは、公共部門や規制産業の顧客など、マネージドプライベートクラウドの柔軟性とサービスレベルを必要としながら、システムを自社のデータセンターで管理したいという顧客のニーズに直接対応したものだ」
SAPは現在、「SAP S/4HANA」への移行を顧客に推奨しているが、今回のパートナーシップはそのような中で発表された。新しいSAP HANA Enterprise Cloudカスタマーエディションは、SAPのソフトウェア向けに認定し、あらかじめ設定されたコンピュート、ストレージ、ネットワーキング技術などを含む、セキュアで高性能なインフラで構成される、最適化されたアーキテクチャーを特長とする。HPEは新サービス向けのインフラを提供、インストール、管理する。
HPEは、HPE GreenLakeの安定したクラウドサービスやコンプライアンスアナリティクスツールによって、SAPが「オンプレミスのホワイトグローブな運用サービスとアプリケーション管理サービス」を提供できるようにするとしている。両社はリリースで、「SAPは、オペレーティングシステムから、『SAP S/4HANA』『SAP BW/4HANA』などのSAP HANA Enterprise Cloudの一連のアプリケーションを含むSAP HANAデータベースを介して、複雑なプライベートクラウド環境を運用するための専門知識を役立てる」と述べている。
この提携関係は、両社の長年の関係を発展させたものだ。SAPはHPEを選んだ理由として、同社の世界的なリーチと、共通の顧客に信頼された実績のあるブランドを挙げた。
HPEの最高経営責任者(CEO)であるAntonio Neri氏は最近、米ZDNetによるインタビューで、「エッジツークラウドプラットフォームをアズアサービスとして提供する企業として認知されることを目指している」とし、アズアサービスビジネスを構築するのは、「明らかに顧客はますます、ソリューションをコンサンプションベースで利用し、利用した分だけ料金を払いたいと考えるようになっているためだ。そして、その体験の中心は、どこにいても、あらゆるアプリやデータを簡単かつ自動的に使えることだ」と述べていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。