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AIコンピューターのセレブラスが日本法人設立--元Cohesity Japan代表の江尾氏が社長

藤本京子

2020-08-11 07:00

 米Cerebras Systemsは8月7日、日本法人となる「セレブラス・システムズ」を設立したと発表した。代表執行役社長には、過去にCohesity Japan、スキャリティ・ジャパン、アイシロン・システムズといった企業で代表取締役を務めた経験を持つ江尾浩昌氏が就任する。

Cerebras Systems 最高経営責任者のAndrew Feldman氏(左)とCerebras Systems 製品管理担当シニアディレクターのAndy Hock氏
Cerebras Systems 最高経営責任者のAndrew Feldman氏(左)とCerebras Systems 製品管理担当シニアディレクターのAndy Hock氏

 Cerebras Systems 最高経営責任者(CEO)のAndrew Feldman氏は、日本法人設立について「これまで約3年間、日本のさまざまな業界の顧客を通じて日本独自の要件や日米の違いを学び、日本市場をさらに開拓する基盤ができた。今後は技術者や営業担当者などの人材にも投資し、最速のAI(人工知能)コンピューターを日本市場に投入していきたい」と述べている。

 Cerebras Systemsは2016年に創業。独自開発したプロセッサー「Cerebras Wafer Scale Engine(WSE)」は、4万6225平方mmのシリコンに、1兆2000億個のトランジスターとAIに最適化されたコアが40万個搭載されている。2019年11月にはWSEを搭載したAIコンピューターの「Cerebras CS-1」を発表し、東京エレクトロンデバイス(TED)と販売代理店契約を結んで日本市場に参入していた。

Cerebras WSE
Cerebras WSE
Cerebras CS-1
Cerebras CS-1

 Cerebras Systems 製品管理担当シニアディレクターのAndy Hock氏は、CS-1について「レガシーな汎用プロセッサークラスターのディープラーニング性能を、シングルノードのプログラミングの容易さでユーザーに提供する。これにより、数週間かかっていたトレーニングの時間は数時間へと短縮される」と話す。既にアルゴンヌ国立研究所やローレンスリバモア国立研究所、ピッツバーグスーパーコンピューティングセンターなどがCS-1を導入しているという。

 セレブラス・システムズの代表執行役社長に就任した江尾浩昌氏は、日本法人の活動ミッションとして、(1)国内顧客への支援を強化すること、(2)国内の販売体制を強化すること、(3)優秀な人材を確保すること、(4)業界団体や研究機関と連携すること、(5)国内の要求事項を米国本社に伝えること、(6)日本市場に長く根付くビジネス基盤を構築することを挙げる。

セレブラス・システムズ 代表執行役社長の江尾浩昌氏(左)と東京エレクトロンデバイス 執行役員の上善良直氏
セレブラス・システムズ 代表執行役社長の江尾浩昌氏(左)と東京エレクトロンデバイス 執行役員の上善良直氏

 顧客への支援強化については「検証環境と支援体制、そして国内の顧客に向けたサービスサポート体制を整備する」と江尾氏。販売体制の強化については「戦略パートナーへの支援を強化するとともに、新規戦略パートナーを開拓する。また、国内テクノロジーインテグレーターとも連携する」としている。

 人材については、データサイエンティストやソリューションセールス、プロダクトエンジニアを中心に採用活動を進めるとしており、業界団体や研究機関とは協創機会の発掘や国内でのベストプラクティスの創出、国内AI市場の拡大に努める。また、本社に対して日本の品質水準や独自のビジネス要件、国内プロバイダーの独自仕様をフィードバックするほか、日本では間接販売が中心となっていることなども理解してもらい、透明度の高い本社との連携関係を顧客にも伝えていくとしている。

 今後の中期的な戦略については「2020年度はスタートアップの段階であるため、まずは既存の検証顧客を重点的に支援しつつ、新規顧客や戦略パートナーを開拓していく。2021年度は先進顧客への導入を促進し、認知度向上を目指してマーケティング活動も強化する。研究開発機関などと連携してリファレンスも発表していきたい」としている。

 2022年度は拡販を強化し、「販売エコシステムの構築や営業販売体制を強化する。業界団体にも参加し、人材採用活動も進めたい」と江尾氏は語る。

 既にパートナーとして国内で複数の顧客とPoC(概念実証)を実施中の東京エレクトロンデバイス 執行役員 CN BU 副BU GMの上善良直氏は「現在、ウェブ系の顧客と自然言語処理を用いたアプリケーションのトレーニングと推論のPoCを実行中だ。また、製造業の顧客とも高性能な画像認識アプリケーションでのトレーニングと推論でPoCを実施している」と活動状況を報告。今秋には、セレブラスの製品と同社の製品を組み合わせたデモおよび検証センターとなる「TED AI Lab」を開設予定だという。

日本法人の中期戦略
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