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1万社が利用、COBOLより少ないRPG技術者--先送りできないオフコン問題の実情 - (page 2)

阿野幸裕 (ジーアールソリューションズ)

2020-09-30 07:00

IBM i (AS/400)の歴史と日本ユーザーの現状

 国産オフコンに対抗したIBM iの歴史は1969年の「System/3」の登場に遡る。この小規模ビジネス用に開発されたシリーズは、「System/32」、「System/34」、「System/36」と進化を重ね、1988年、「System/38」をベースとして、System/36を結合させ、IBM iの前身である「AS/400」がリリースされた。System/38は、1979年にリリースされたリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)がシステムの中核部分に組み込まれているデータベースマシンであり、前述のSystem/3シリーズとは一線を画すマシンである(System/36は1983年に登場している)。

国産オフコンとの違い

  1. 撤退は無く、製品ロードマップが数年先まで発表されている
  2. オープンシステムへの変革を遂げている(今後の記事で詳細をご紹介する)
  3. 国産汎用機やオフコンのリプレース先として選択されている
  4. 中小、中堅企業だけでなく、地上波全国ネットのテレビCMに出るような有名企業が多数継続利用している
  5. RPGという言語で開発したプログラム資産が大半を占めるが、その技術者は市場で高齢化、激減している(COBOLよりも圧倒的に人口が少ない)

 総じて、日本のユーザーは、プラットフォームの問題より、その維持を担う人的基盤の問題が大きい傾向にある。

コロナ禍でも差し迫っている問題とは?

 IBM iユーザーには前述のように人的基盤の問題があるがRPG言語対応の問題だけでなく、レガシー共通の課題が存在している。

課題

  1. アプリケーションに対する知識がベテラン技術者に集中
  2. プラットフォームの維持に関する知識もベテラン技術者に集中
  3. ドキュメントは残っていないか、長年更新されていない
  4. 後身の若手エンジニアが育っていない
  5. ベテランの引退までに年数が無い、もしくは定年延長でシステム維持してもらっている

 基幹システムを稼働させているユーザーは、コロナ禍とは言え、ベテラン技術者が在職の内に課題解決をする必要があり、先送りできない問題となっている。

 では、他のプラットフォームに移行することを、無理してでも、すぐ進めれば良いのか?

 次回は「ビフォアコロナ時代のレガシーシステム近代化で発生した事案の例」と題し、モダナイゼーションの落とし穴について過去の事例から紐解く。

(第2回は10月中旬にて掲載予定)

阿野 幸裕(あの ゆきひろ)
ジーアールソリューションズ
モダナイゼーション事業部長

大学卒業後、トーメン情報システムズで、IBMメインフレーム、ミッドレンジコンピューター、UNIXなどのシステム開発を経験後、1995年よりSybaseやSASなどの外資系ソフトベンダーにてプリセールスエンジニアとして従事。
2020年4月から、その経験を生かし、ジーアールソリューションズに入社。以来、同社が独占販売権を持つカナダFresche solution社の製品を中核としたモダナイゼーション事業に参画している。

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