ExcelのPower Queryが「データ型」対応--「Microsoft 365」更新動向【2010版】

阿久津良和

2020-11-05 06:30

 Microsoftが米国時間10月27日に更新した、Microsoft 365各プラットフォームに対する変更内容をまとめる。リリースノートによれば、バージョン2010(ビルド 13328.20292)へ更新したWindowsデスクトップ版はWord、Excel、PowerPoint、OutlookへiPhoneで撮影した画像を直接挿入する機能を追加した。

 iOS 11以降は撮影画像や映像をHEIF(High Efficiency Image File Format)で保存する仕組みに変更しているが、Windows 10もMicrosoft Storeから「HEIF画像拡張機能」「HEVCビデオ拡張機能」をインストールすることでHEIFに対応できる。これらの条件が整っている環境では、各アプリケーションの画像・動画挿入機能やエクスプローラーからのドラッグ&ドロップでHEIF画像ファイルを貼り付けることが可能になった。

画像挿入時のコモンダイアログに「HEIF形式」が新たに加わった
画像挿入時のコモンダイアログに「HEIF形式」が新たに加わった

 Office Insiderの公式ブログを読むと、HEVC動画ファイルもドラッグ&ドロップ操作で追加できるように受け取れる。

 だが、筆者がバージョン2010で確認したところ、Wordはオブジェクト形式になり、Excelは無反応、PowerPointは「必要な64ビットのコーデックがインストールされていない」とエラーメッセージが現れる(検証環境はWindows 10とOffice 365、いずれも64ビット版)。PowerPointの動作は「挿入」タブ→「ビデオ」→「このコンピューター上のビデオ」から操作しても同様だった。

 Excelは外部データソースからデータを取り込むPower Query機能を備えているが、同バージョンから「データ型」として取り込むことを可能にしている。Microsoftは同機能について、公式ブログで次のように説明した。

「たとえば顧客追跡システムから、顧客データを分析用にExcelに取り込む場合、自身で定義した構造化済み顧客データ型としてインポートできる」

 さらに同社はWolfram Researchと提携することで「Wolfram Alpha」が持つ数百のデータ型をExcelに取り込む機能をOffice Insiderで検証中。Excelをデータ分析プラットフォームとして利用している方には朗報だろう。また、アクションペンによる手書き入力をデータ変換する機能も強化した。

 Microsoft Teamsは業務内容にあわせてチーム構造を事前定義したテンプレート機能が利用可能になった。たとえばチーム名や説明、チーム公開の有無、メンションなどの動作やインストールするアプリケーションの取捨選択が行える。ただし、現時点ではチーム画像やチャネル設定、コネクターなどは選択できない。

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