IBMとAdvanced Micro Devices(AMD)は米国時間11月11日、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)や人工知能(AI)のワークロード向けのセキュリティやオープンソースソフトウェア、規格、アーキテクチャーで協業していくための複数年契約を締結したと発表した。
これはAMDにとって、ハイブリッドクラウド環境における立場を強固なものにするとともに、法人のデータセンター分野への足掛かりを強化する提携となるはずだ。Intelと競合するAMDは直近の決算発表で、データセンター及びクラウドの顧客における勢いの伸びに焦点を当てていた。AMDの2020会計年度第3四半期のエンタープライズ、組み込み、セミカスタム事業の売上高は前年同期比116%増、前期比101%増の11億3000万ドル(約1190億円)だった。
AMDとIBMはさまざまな分野で関係している。AMDの最高技術責任者(CTO)Mark Papermaster氏はIBMに籍を置いていたことがある。また、両社はGLOBALFOUNDRIESというつながりもある。GLOBALFOUNDRIESは、2008年にAMDがファブレスに移行して以降、AMDのチップを製造しており、2014年にはIBMの半導体を買収している。
AMDとIBMはハイブリッドクラウド環境のコンフィデンシャルコンピューティングを強化するとしている。コンフィデンシャルコンピューティングは、実行中の仮想マシン(VM)に関連するデータをハードウェアレベルで暗号化する。規制の厳しい業界でハイブリッドクラウドを導入する上での障壁を取り除く可能性があるとIBMは説明している。両社はそのような業界にHPCとAIのワークロードをもたらす道を加速させようとしているようだ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。