NTTデータは1月28日、スマートシティーの実現に向けた新ブランド「SocietyOS(ソサエティオーエス)」の創設を発表した。デジタル時代の社会の全体像をデザインしていくものと位置付け、事業としては2025年度末までに売上高100億円を計画する。
SocietyOSでは、(1)サービス連携/エコシステム形成、(2)幅広いデータ連携/活用、(3)サービス改善に寄与する高速デリバリー、(4)NTTグループのノウハウや技術力を活用――を特徴に掲げる。NTTデータの既存サービスをAPI化してSocietyOSと連携させ、外部とのエコシステムを形成していくほか、組織保有の静的データあるいはIoT機器の動的データを活用する個人に最適化されたサービスの提供、クラウドによるサービスの継続的な開発と高速デリバリーを実現する。また、NTTデータがコンシェルジュとしてNTTグループの多様なノウハウを提供していくという。
「SocietyOS」のアーキテクチャーイメージ
同社は、SocietyOSが実現するユースケースとして下記を例に挙げる。
- 天気や混雑などのエリア情報やセール・新商品などの商品情報、個人の趣味、好みや体調などのヘルスケア情報を考慮し、個々人に合った店や目的地までの最適ルートを案内する個人向けレコメンドサービス
- ウィズコロナ社会において重要な混雑予想による密回避や災害時に安全で混乱を避けたルートでの避難誘導
- 需給予測による発注最適化、在庫や人流予測から最適な価格を設定するダイナミックプライシング、余剰予測と不足予測によるシェアリングマッチなど、フードロスゼロ社会などの実現
- 引っ越し時の行政、公共手続きなど、多方面への同じような手続きはいつでもどこでもワンストップ申し込み
- VR(仮想現実)などによるバーチャル空間を活用した遠隔地でのショッピングや遠方とのコミュニケーションの実現、過去データから未来に起こることをシミュレーションするなど、リアルとバーチャルの融合
今後は行政や企業、市民などのステークホルダーとの対話を通じて、SocietyOS上に提供可能なサービスやソリューションラインナップを継続的に拡充していくという。