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スマートシティーのセキュリティを考える

スマートシティーの「統合プラットフォーム」が抱えるセキュリティリスク

佐々木弘志 (マカフィー)

2020-07-29 06:00

 新型コロナウイルス感染症との戦いが世界中で続く中、2020年6月9日、米国建築事務所のNBBJと中国IT企業のテンセント(騰訊)は、深圳に新たなスマートシティー「Net City」を建設すると発表した(図1)。マンハッタンのミッドタウンとほぼ同じサイズと形状の半島エリアに、オフィス、学校、マンション、スポーツ施設、公園、ショッピングモールなどが立地する。テンセントの社屋や社員用の住居も建設予定だ。

 全ての完成は着工から7年後を予定する。「Net City」のコンセプトは、「テクノロジーを活用して人と環境を第一とする」ことであり、公共交通機関、自動運転車、フェリー、自転車、徒歩を前提とした交通設計を行う。ビルは超高層とせず、低い建築物とすることでエネルギー効率を良くし、見晴らしを確保するとともに、密でない開放的な空間は、新型コロナ禍の対策としても相応しいとしている

 また、2019年11月には、「5G Smart City Strategic Cooperation Summit」において、中国不動産投資会社のChina Resources Land(華潤置地)は、中国通信機器大手のファーウェイ(華為)、中国通信事業者のChina Telecom(中国電信)とともに、包括的なIoTソリューション実現の第一の実験都市として、深圳の南山地区に「技術金融スマートシティー」を建設することを発表した。深圳は、2020年中に5G(第5世代移動体通信システム)の基地局を3万局設置する予定であり、5Gを用いたIoTソリューションの実験場としては、申し分のない環境であるといえる。China Resources Landは、この南山地区のスマートシティーを最初として、これを国内の他の都市に横展開していく計画(From 1 to N)を同時に発表している。ポストコロナの時代において重要性が高まる「自動化」「リモート化」のニーズにおいて、5Gをはじめとする強力な通信インフラと、そのインフラ上で実現されるIoTソリューションは、世界的に見ても先進的であり、注目を集めるプロジェクトとなるだろう。

 中国では、2012年に「国家智恵都市モデル都市計画展開に関する通知」を発表して以降、北京、上海とともに3大スマートシティーの1つとして位置づけられている深圳だけでなく、2018年時点で500を超えるスマートシティー関連の国内プロジェクトが進行している。国策としての潤沢な予算と中国大手企業の参加に加え、魅力的な実験環境に集まってくる海外企業とのイノベーションは、個々の街の「経済的な発展」のみならず、中国全体の「経済的な発展」の重要な鍵を握っているといえよう。

図1.Net Cityの完成イメージ(NBBJの報道資料より)
図1.Net Cityの完成イメージ(NBBJの報道資料より)

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