マイクロソフト「Teams」向けのバグ報奨金プログラム開始

Liam Tung (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2021-03-26 11:14

 在宅勤務の新時代に、「Microsoft Teams」が中核的なプラットフォームとなるなか、Microsoftはその重要性の高まりを反映して、このソフトウエアの脆弱性を発見した研究者のためのバグ報奨金プログラムを開始している。

 同社は、ユーザーのプライバシーとセキュリティに重要な影響を与える場合、「脆弱性に対するシナリオベースの報奨金」として、最大3万ドル(約320万円)を提供する。この報奨金は6000ドル(約65万円)からとなっている。

 最高額の報奨金は、デイリーアクティブユーザー1億1500万人を抱えるMicrosoft Teamsの重要性が、今まで以上に高まっていることを表している。

 このバグ報奨金は、「Windows 10」「macOS」「Linux」で利用可能なMicrosoft Teamsのデスクトップクライアントのみが対象となる。デスクトップブラウザー用のTeamsアプリや、「iOS」「Android」向けのネイティブモバイルアプリには適用されない。

 3万ドルの報奨金は、ユーザーの操作を伴わない、リモートコード実行(現在のユーザーのコンテキストでネイティブコードを使用)の脆弱性の概要を、明確に示すことができる研究者に提供される。

 同社はさらに、攻撃者がほかのユーザーの認証情報を取得できるバグに対して、1万5000ドル(約160万円)を提供するが、フィッシングは対象外となる。

 また、クロスサイトスクリプティング(XSS)の問題や、「teams.microsoft.com」「teams.live.com」のコンテキストで、ユーザーの操作を伴わない、任意のスクリプトを実行可能にするリモートコードインジェクションに対して、1万ドル(約110万円)を支払う。

 同社はほかにも、シナリオベース報奨金の範囲外となるTeamsデスクトップアプリの有効な脆弱性を対象とする、最高1万5000ドルの報奨金を用意する。

 ブラウザー版Teamsは引き続き、オンラインサービス報奨金プログラムの対象となる。

 ビデオ会議アプリのZoomも2020年に、Luta Securityと連携してバグ報奨金プログラムを刷新した。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    Pマーク改訂で何が変わり、何をすればいいのか?まずは改訂の概要と企業に求められる対応を理解しよう

  2. 運用管理

    メールアラートは廃止すべき時が来た! IT運用担当者がゆとりを取り戻す5つの方法

  3. セキュリティ

    従来型のセキュリティでは太刀打ちできない「生成AIによるサイバー攻撃」撃退法のススメ

  4. セキュリティ

    AIサイバー攻撃の増加でフォーティネットが提言、高いセキュリティ意識を実現するトレーニングの重要性

  5. セキュリティ

    クラウド資産を守るための最新の施策、クラウドストライクが提示するチェックリスト

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]