認証とID管理を手がけるOktaは米国時間4月6日、開発者向けの新たな無料プラン「Okta Starter Developer Edition」をリリースした。これには、改善されたドキュメントや新たな連携機能、最大1万5000人の月間アクティブユーザーのサポートが含まれる。Oktaの既存の無料プランでは月間アクティブユーザー数が1000人に制限されているため、この新しいリリースによって、中小企業での利便性が大幅に向上するだろう。
Oktaは開発者会議「Oktane21」を4月6日~8日にわたり開催している。同社は、開発者が同社の認証、アクセス管理、および顧客ID製品をハイブリッド、クラウドネイティブ、またはマルチクラウド環境のソフトウェアサプライチェーン全体に簡単に組み込めるようにするツールキットとして、この新しい開発者体験を宣伝している。
同社によると、Okta Starter Developer Editionには、アプリ開発のライフサイクルへの充実したサポートを提供する再設計されたコンソールに加えて、DevOps、SecOps、およびAPIセキュリティツール群との新しい連携も含まれているという。新しい連携には、CI/CDパイプライン全体でIDを自動化する「Heroku」、APIを保護する「Kong」が含まれる。さらに、「Terraform」プロバイダーのアップデートにより、複数の環境をまたいでOkta設定を複製することも可能になった。
Oktaの最高製品責任者(CPO)であるDiya Jolly氏は、「Oktaのビジョンは、誰もがあらゆるテクノロジーを安全に使用できるようにすることだ」と述べた。「開発者はそのビジョンを実現するための基盤だ。Oktaによって、開発プロセスのあらゆる部分を容易にすることが当社の目標だ。開発者はStarter Developer Editionを使用して、コストを全くかけずに準備を整えることができる。再構築された当社の開発者体験は、開発基盤となるハイブリッド、クラウド、またはマルチクラウド環境で開発者のツールチェーンとシームレスに連携するツール群を提供する」(同氏)
Oktaは3月、顧客IDおよびアクセスを手がけるベンダーAuth0を約65億ドル(約7000億円)相当の株取引で買収する計画を発表した。この買収によりOktaは、Auth0のIDおよびアクセス管理ポートフォリオによって、獲得可能な市場を拡大できるだけでなく、開発者にリーチしてOktaのプラットフォームを拡張することもできる。Auth0は無料プランに加えて、B2CおよびB2B市場向けの開発者バージョンも提供している。
Okta Starter Developer Editionと連携機能は6日から一般提供されている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。