清教学園中・高等学校では2021年度、「Google Workspace for Education」のアカウントを全生徒の保護者に発行した。同校では2018年度から、全生徒に同ツールのアカウントを発行している。
これにより生徒、保護者、教員の三者が同ツールを活用し、密な相互連携が可能になったという。今回の取り組みは約20%のペーパーレスにもつながっており、保護者からは「子どもが学校からの手紙を渡すのを忘れても、スマホに通知が届いて内容を確認できるので便利」といった声もある。
同校では2020年度初めのコロナ禍による全国一斉休校措置の際も、2020年4月15日にはオンライン学習を始めることができた。
その際、Google Workspace for Educationを基本ツールとして選択する決め手になったのは、学内での準備作業のみでアカウント付与することができ、生徒・保護者へのアカウント設定が新入学の段階でいち早く可能であるという点だった。
また、同ツールの機能の一つ「Classroom」を通して学習教材の提供や生徒とのやりとりが安心な形でできる点、ビデオ会議システム「Meet」を活用して双方向でのつながりを持つことができる点も評価している。さらに、ドキュメントやスプレッドシートが本校の教育活動における特色である探究/協働型学習の基盤になるという点も採用のポイントとなった。
休校期間中にオンライン学習を経験した高校生へのアンケート結果では、「休校期間を通じて、自分自身にどのような変化があったか」という問いに対し、約55%が「ITに関する能力」と回答し、約36%が「自分で学ぶ主体性」と答え、同校は今後のオンライン活用に手応えを感じている(図1)。
図1:高校生へのアンケート結果(出典:清教学園中・高等学校)
こうした背景から、2021年度は保護者にもGoogle Workspace for Educationのアカウントを活用してもらい、保護者、生徒、学校が密に連携して臨めば、生徒のさらなる心身の成長につながるという考えのもと、保護者用のアカウント発行に至ったという。