Amazon Web Services(AWS)は米国時間11月18日、2025年までに無料のクラウドコンピューティングスキルトレーニングを2900万人に提供するというかねてからの目標達成に向け、4つの新たなイニシアチブを発表した。
1つ目は、新たな「AWSスキルビルダー」コース群だ。この新しいデジタル学習ツールは200カ国以上のユーザーに公開され、500を超える無料のオンデマンドコースを提供している。2021年中にさらに60を超えるコースを追加する予定だ。内容は16カ国語で提供され、個人の仕事上の役割やテクノロジー分野に基づいて、トレーニング計画に関するレコメンデーションが自動生成される。
2つ目は、無料のAWSコースがAmazon.com経由でも利用可能になる点だ。米国の買い物客はAmazon.comのサイトでAWSのトレーニングコースにクリック1回でアクセスできる。クラウドコンピューティングの基礎や、クラウドアーキテクチャーなどに関する無料コースがある。Amazon.comサイトの新しい「AWS Courses」セクションからコンテンツにアクセスできる。
またAWSは、テクノロジー分野のキャリアを求めている失業中の人や潜在失業者に無料の再教育プログラムを提供する「AWS re/Start」を拡大する。2020年には12カ国25都市で提供されていたが、2021年中に38カ国95都市へと拡大する計画だ。AWS re/Startは「テクノロジー経験がまったくない、あるいはほとんどない人」に向け、クラウドコンピューティングのキャリアを築いていくための出発点を提供する12週間のフルタイムプログラムだ。このプログラムは無料で提供されており、同社によると修了者の最大90%が採用面接にこぎ着けているという。
さらにAWSは、同社初の対面形式によるクラウド学習センター「AWS Skills Center」を設立している。Skills Centerは、まずワシントン州シアトルに設置され、クラウド学習用の教室やリソース、さまざまなスキルレベルの学生を対象にした無料の対面講習のほか、ロボット工学やゲーム、宇宙開発、スポーツなどのテクノロジーを展示するデモ用スペースを提供する。同社は、米国の他の都市や世界各地で同様のSkills Centerを開設していく計画だとしている。
無料で教育を提供することは、クラウドコンピューティングという成長分野でキャリアを模索する学生にメリットがあるのは間違いない。そして、AWSにも大きなメリットがある。同社のサービスに精通したクラウドエンジニアや技術者の需要はますます増加しており、そのニーズに対応する人材の雇用や育成につながる固有のパイプラインが生み出されるだけでなく、プログラム修了者すべてが社会に出た際に彼らの携わる業務との直接的なつながりが得られるようになるためだ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。