ダイキン工業が全社規模のRPA(ソフトウェアロボットによる業務の自動処理化)の展開を約1年半で完了し、累計10万時間分の手作業の自動化を達成したという。このプロジェクトを支援したTISが発表した。なお、ダイキン情報システムがプロジェクト推進パートナーとして参画したという。
ダイキン工業は、2017年2月にRPAの概念実証を行い、その後に経理財務本部などを中心にとして、RPAツールの「UiPath」の試験運用を開始した。業務の削減効果や社内システムとの親和性などの検証を進め、2020年には全社で30%以上の間接業務の工数削減を目標とするプロジェクトをスタートさせた。
RPAプロジェクト単体としては、「年間10万時間の作業自動化」を目標に定め、取り組みが開始されたが、この実現には業務品質を担保しつつも、スピード感を持って大規模にRPAを導入・展開していくことが求められたという。そのため、社外ベンダーとの協働を実施する方針とし、TISがRPA導入パートナーに選定された。選定理由は、ダイキン工業と同規模での短期導入実績がポイントになったという。
2022年3月末時点で目標としていた年間10万時間の作業の自動化が達成された。ダイキン工業では、TISがプロジェクトの進ちょくを管理し、目前の顕在化した問題への対処だけでなく将来に起こり得るリスクに対しても、先手を打つ管理を実行したと評価している。
今後ダイキン工業は、精度が求められる重要度の高いロボットを除き、日々の繰り返し作業の自動化は現場社員に任せていく方針だという。
RPA展開までの流れ
開発した業務ロボットの例