Microsoftが「Microsoft Store」ポリシーの文言を修正した。以前のものについては、オープンソースソフトウェア開発者が同ストアでアプリから収益を上げるのを禁じていることになるとの懸念の声があがっていた。
MicrosoftのExperiences and Devicesグループ担当ジェネラルマネージャー(GM)で、Microsoft StoreのGMでもあるGiorgio Sardo氏が、米国時間7月18日のツイートで、Microsoft Storeポリシーのセクション10.8.7と11.2を変更したことを明らかにした。10.8.7は開発者によるアプリへの課金額、11.2は著作権侵害のMicrosoftへの報告に関わるセクションだ。
新しいセクション10.8.7では、「製品またはアプリ内購入の価格を決定する場合(中略)、すべての価格は次のようにしなければならない」としたうえで、「製品が提供する機能に比べて非合理的に高い価格に設定してはならない」と定められている。
以前の文言では、オープンソースソフトウェア(OSS)に言及があり、無料で一般公開されているOSSまたはその他のソフトウェアについて、Microsoft Storeでの課金を禁止するとされていたが、新しい文言ではこの部分が削られている。
Sardo氏は先述のツイートで次のように述べている。「先月、誤解を招く製品から顧客を保護するため、Microsoft Storeのポリシーを数カ所、改訂した。その後のみなさんからのフィードバックを踏まえ、本日、ポリシーの10.8.7と11.2を変更した」
とはいえ、Microsoftはアプリの課金に関するポリシーを修正するのに数週間かかったことになる。以前の10.8.7について、7月6日にMicrosoftウォッチャーのRafael Rivera氏によって文言が問題視されていた。発効日は16日に設定されていた。10.8はMicrosoft Storeにおける金銭的な取り引きに関するセクションだ。
問題の6月16日付の変更は、Microsoft Storeのポリシーの変更履歴では次のように説明されている。「10.8.7 への更新。無料で一般提供されているオープンソースまたはその他のソフトウェアのMicrosoft Storeでの課金を禁止し、また非合理的に高い価格を制限する」
この時の10.8.7の文言では、開発者がMicrosoft Storeで価格を決定する際に、「ほかのところで無料で一般公開されているオープンソースなどのソフトウェアから収益を得ようとする」ことと「製品が提供する機能に比べて非合理的に高い価格に設定する」ことが禁じられていた。
Microsoftは今回、オープンソースと収益への言及をすべて削っており、以前の文言が至らなかったことを認めているようだ。Microsoftとしては、OSS開発者がMicrosoft Storeで収益を得るのに反対する理由はない。しかし、Sardo氏の説明によると、OSSアプリをかたる紛らわしいアプリや模倣アプリで収益を得る行為を防ごうとしたのだという。新しい11.2では、知的財産権侵害はMicrosoftに通報すべきだと強調されている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。