Okta Japanは10月14日、同社のオフィスを渋谷ヒカリエの30階に移転したと発表した。これにより、Oktaが2019年から推進している働き方「Dynamic Work(ダイナミックワーク)」を国内でも本格的に推進する。
Dynamic Workとは、働く場所や時間を柔軟にすることで、従業員同士のコラボレーションやコミュニティーの形成を促進する働き方。Oktaは2019年にDynamic Workの試験運用を開始し、2020年からこの働き方への移行を進めている。
Dynamic Workの促進に伴いOktaは、オフィスの再設計と継続的な見直しを行っている。今回開設された新オフィスでは、コラボレーションを可能にするテクノロジーを導入。例えば、オフィスにいる従業員がリモートのメンバーと「Zoom」で会議する際、全てのメンバーの反応や声をはっきりと認識できるシステム「Neat Board」や、ホワイトボードに書いた情報をリアルタイムに共有できる「Kaptivo」を導入している。
「Neat Board」や「Kaptivo」を利用した会議のイメージ(写真提供:Okta Japan)
ワークスペースでは、効率的に仕事ができるよう個人のPCとは別に2つのモニターを標準装備。人の導線やスペースの使用率を測るセンサーも設置し、それらのデータを基に継続的にオフィスの見直しを行うという。
同社は、最適な仕事環境の構築に必要なホームオフィス用品を購入できるオンラインストアを独自に設置しており、自宅のインターネットや携帯電話の費用も会社側が負担している。Okta Japanの従業員にアンケートを実施したところ、95%が「自宅での仕事で必要なテクノロジーやツールが備わっている」と回答したという。
Oktaでは、全てのオフィスにおいて独自のアートを壁に施している。新オフィス用の作品を制作するに当たり、Okta Japanでは「良いCollaborationのために大切にしたいこと」というテーマのもと、デザイナーと従業員が共同でワークショップを実施。ディスカッションの内容や参加者のスケッチから着想を得て、デザイナーは「空・陸・海を旅する個性豊かな動物たちが共通の目標に向かってコラボレーションしながら進んでいく様子」を描いた。
Dynamic Workでは、働く場所や時間にとらわれることなく、各家庭の事情に応じて働ける。一方、リモートのみで働く従業員は出社するメンバーよりもコミュニケーションが不足しがちなことから、Okta Japanでは気軽に同僚とつながれる場として「Okta Cafe」を毎週Zoomで開催したり、「Slack」で気軽に世間話ができるチャンネルを設置したりしている。
新オフィスに描かれているアート(写真提供:Okta Japan)