NTTとNECは4月6日、脱炭素社会の実現に向けて連携すると表明した。情報通信機器のサプライチェーン(製造から調達までの流れ)を中心に、両社グループでエネルギー消費や温室効果ガスの排出量削減に取り組むとしている。
これに基づきNTTとエネルギー事業を手掛けるNTTアノードエナジー、NEC、情報通信機器製造のNECプラットフォームズの4社間で、環境負荷を低減する新たな取り組みについての基本合意書を締結した。主な施策として、(1)機器製造でのグリーン電力の利用、省電力技術を実装した「IOWN」製品の製造、(3)脱炭素への取り組みの共同推進――を掲げる。
特に(1)では、2024年度第1四半期を目標に、NECプラットフォームズの通信機器を製造する福島事業所でNTTアノードエナジーが供給するオフサイト型コーポレートPPAなどによる100%再生可能エネルギーを使用する。(2)では(1)に基づいてNTTグループが提供するIOWNサービス関連の機器などをNECプラットフォームズの福島事業所が製造する。
連携イメージ(両社報道発表資料より)
この取り組みでNECは、自社グループ全体を対象とした温室効果ガスの排出量削減(スコープ2)を推進すると同時に、NTTグループにおける取引先を含めた温室効果ガスの排出量削減(スコープ3)にも貢献したいという。
またNTTは、IOWNの特徴の1つとする低消費電力をさまざまな産業分野に広めることで、2040年度に日本全体では4%、世界全体では2%の温室効果ガスの排出量削減を目指すとしている。