パーソルホールディングス(パーソルHD)は8月14日、ITエンジニアの勤務実態に関する調査結果を発表した。これによると、経営層と上司に求めることは「的確な指示」「リーダーシップ」「決断力」が多く、どれも理想と現実の隔たりが大きかったという。
同社は3月10~17日、「仕事と働き方に関するアンケート」として、本業または副業で働く全国の15~69歳の10万人を対象にインターネット定量調査を実施した。今回は、職種分類が「IT/通信系エンジニア」の回答者(3834人)に絞り込んで集計した結果を発表した。
回答者に出社頻度を聞いたところ、「週5日出社」が41.3%と最も多かった。次いで「ほぼ出社しない/ほぼリモートワーク」(26%)が多く、週5出社かリモートワークと二極化する傾向が見られた。
理想とする働き方については、「リモートワークができる」が41.3%と最多だった。続いて「ワークライフバランス」(34.3%)、「安定した収入」(33.9%)、「長く続けられる環境」(30.3%)の順に多かった。
評価制度の「現在」と「理想」(複数回答)について聞くと、理想の制度として「評価項目が分かりやすく周知されている」(29.7%)、「公平性がある・えこひいきがない」(27.7%)、「成果主義」(27.5%)が上位に挙がっており、成果に見合った正当な評価を求める傾向があると同社は推察する(図1)。理想と現在の差が最も大きかった項目は「公平性がある・えこひいきがない」で、理想が27.7%だったのに対し、現実は8%だった。
図1:評価制度の現在と理想
経営層と上司それぞれの現在と理想(同)については、経営層/上司両方において「指示が的確」(経営層への理想:43.2%、現実:10.8%)(上司への理想:47.9%、現実:21.2%)、「リーダーシップがある」(同46.4%、同20.9%)(同48.2%、同22.2%)「決断力がある」(同42.9%、同17.5%)(同43.8%、同19.6%)の順に、理想と現在の隔たりが大きかった(図2)。
図2:経営者と上司それぞれの現在と理想