キンドリル、大成建設の「建物のスマート化」に向けたクラウド活用を支援

NO BUDGET

2023-09-26 15:24

 キンドリルは、大成建設が進める建物のスマート化を支援するため、パブリッククラウド環境の構築や運用支援と、次期「LCOS(LifeCycleOS)」の開発支援を開始した。LCOSは、BIM(Building Information Modeling)とIoTを融合した建物プラットフォームになる。また同社は、建物ライフサイクル管理サービス「LCMC(LifeCycle Management Console)」に関するクラウド活用の支援も行うという。

 LCOSでは、これまで設計施工に活用しているBIMのデータや、竣工後に蓄積していく各種データ(IoT管理・ロボット管理・施設管理・エネルギー管理など)を「Microsoft Azure」上でひもづけ、統合管理する。

 商業施設などのセンサー情報類を集約することで、施設全体から各テナントまでの人の動きを時間軸上に記録し、BIM情報と連携させてデジタルツイン化する。これにより、建物の運用状況をリアルタイムに可視化する。また各種施設において、エネルギー情報管理をBIMと統合することにより、エネルギーの可視化による管理や人の集まり具合に合わせた室温や換気など、空調の最適制御をリアルタイムに実行できる。

 キンドリルは、パブリッククラウドの構成管理、インシデント管理、バックアップ運用といった運用作業を支援する。また、次期LCOSの開発支援として、アジャイル開発やユーザー体験の開発といった構築支援を行う。さらに、ヘルプデスクの構築、運用の試験運用を開始し、集積できたデータを分析して、さらなる運用の向上を図る予定だ。

 大成建設は、ビルや施設の設備稼働情報に関する管理・運用を最適化するデジタル基盤として、2021年2月にLCOSをクラウド上に構築した。また、2022年8月にLCMCの提供を開始し、サービスを拡充している。さらに、ISMSの国際標準規格であるISO27001やISO27017の認証を取得するなど、セキュリティ強化についても積極的に取り組んでいる。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    生成 AI 「Gemini」活用メリット、職種別・役職別のプロンプトも一挙に紹介

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. セキュリティ

    迫るISMS新規格への移行期限--ISO/IEC27001改訂の意味と求められる対応策とは

  4. セキュリティ

    マンガで分かる「クラウド型WAF」の特徴と仕組み、有効活用するポイントも解説

  5. ビジネスアプリケーション

    急速に進むIT運用におけるAI・生成AIの活用--実態調査から見るユーザー企業の課題と将来展望

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]